〈番外編〉とある研究員の記録(3)
前回のあらすじ
「レイに変化が起きた!!」
私がレイの成長を見守る為に画面を見ると、何時も寝ているレイはソコにはおらず普通の人間の様に歩き思考するレイがソコにいるのであった。
私「うそ…」
この子が起き上がり行動を行っったと言う事はこの子が自ら思考し、行動する事ができるという事の他無いのである。
何故そのような事を言うのかというと、そもそもこの実験体が研究対象から逃れられていたのは"生物兵器として運用ができない"と言う点が大きいからである。
一応生物としては素材のおかげも有ってか相当高い所に居るうえに素材が素材だった事で容易に破棄出来ないと言う点もあった事もあるが今は生物兵器として運用ができる可能性が出来たと言う点が問題である。
兵器として運用可能と分かってしまうと今までこの子が失敗作だった事で所長の興味が離れていた心があの子へまた向いてしまう可能性が有るのである。
ただ、私自身この組織の一員である以上私に出来るのは少し所長に伝わるタイミングを遅らせる程度である。
私はこんな事しか出来ないのか…
そう私はちょっとした鬱になってると私が見ていた画面、あの子が写っている画面にちょっとした変化が起こっている事に気がついた。
まず、見る限り感情がある様に見られる。
あからさまな表情として顔に出ているのである。
一人百面相しているのである。
1番驚いたのがいつの間にか服を身につけていた点である。
何処から手に入れたのかは不明だがいつの間にか衣類を手に入れているうえに衣服を着るという知識を持っている事に少し驚きつつ矢張りこの子の成長を喜んでいる私が何処かに居る事に未だに子傍痒さを感じるのであった。
〜数日後〜
それ以降数日間観察していたがあの子は室内で軽い運動をする以外は基本的に壁に腰掛けているだけであったが、生きているのか死んでるのか分からない時よりも幾分かマシと思ってしまっている私は少し感覚が麻痺しているのだと思う。
特にコレといった出来事は未だに起きていないうえに、未だに所長の目を誤魔化せている為何時バレるのか少しヒヤヒヤする毎日を私は何日か繰り返すのであった。
もう少し番外編が続きます。