〈番外編〉とある研究員の記録(2)
前回のあらすじ
「とある研究者の記録或いは独白」
レイの口が動くという素晴らしい出来事があったその日、私はとても気分が良かったので少し周りの状況を確認する事にした。
今思うとレイの成長に興奮していたのであろう、少しハイになっていた事をここに記しておく。
私は昂ったテンションのまま同じ研究所の同僚達と話をする事にした。
話をした事で判明したのだが、私は周りからあの所長の秘書ポジだと思われていた事が分かった。
『道理で私への距離が遠い訳だ…』
元々他の人と余り喋らない性格であったが、
あの変わり者の所長は私の事が気に入ったのかグイグイと私に話しかけ、あろう事が他の職員ではやらない様な事を私に押し付ける始末といったあまり良くない状況だと思っていたが…
『まさか私があの女の秘書だと思われていたとは…』
本人曰く「クールで何でも出来そうだから」等と言っていたらしい。
他にコレといった情報は特に手に入らなかったがあの人が毎日という程私に関わってくる理由が分かったのは上場であった。
私が部屋に戻るとソコにこの研究所の長、所長が当たり前かのように私の部屋で寛いでいた。
私「何やってるんですか?」
所長「私の仕事が一段落したから私が前預けたあの子どうなったのかな〜って…」
前預けたあの子…レイの事だろう。
私「特にコレといった進展は無いですよ」
所長「へ〜」
実際少し口が動いただけで、私が勝手に何か言っていると思い込んできるだけなので特に嘘は言っていない。
所長「ま、いいや」
そう言うと所長は私の返事も聞かずに
所長「あの子に何か進展があったら言ってね」
そう言い残して私の部屋を去って行ったのであった。
『さて、レイはどうなったのかな…』
そう思い私が画面にレイを写すのと同時にレイは唐突に其れはもう突然に起き上がるのであった。
私「え?」
流石に分かりやすい進展が起こってしまった。
私「どうしよう…」
そう私は嬉しさ半分戸惑い半分に心の中で頭を抱え込むのであった。
番外編が続く… かも?