CHAPTER.11 蹂躙とお食事
前回のあらすじ
「置いてかれてしまった、悲しす…」
私がコロシアムのような場所に取り残された後は怒涛であった。
私の相手だろう思われる生き物が私の目の前に現れたからである。
最初はこの生き物達にも"事情"がある為様子を見るつもりであったが、相手方は殺り慣れているうえに私を殺す事に躊躇が少しも無いと分かると私の唯一の懸念点が無くなった事に少し安堵の息を漏らす私なのであった。
自分の意思とは関係なく無理矢理やらされている場合私としては出来るだけ助けられるようにと考えていたが…この目の前にいる"コイツ"に至っては特にその必要性が無いようだ。
他の個体もコイツと同様という可能性が無いので1回1回"見極める"工程を挟む必要がある点以外は特に問題なさそうである。
そこからは簡単であった。
見極めと同時に行っていた目の前の"コイツ"の能力を観察しながらコイツの弱みを探すだけの簡単な作業である。
一通り見極めた後は簡単である。
「私を殺そうとしたんだ、私に殺されてもしょうが無いよね?」
そう、自分を一応納得させると私はソイツの処理を始めるのであった。
〜数分後〜
簡単であった、とても簡単であった。
此奴の処理をすると同時に栄養補給も済ませる事が出来たので上場と言えるであろう。
コイツの味は特に美味しく無く、不味くもなくのまぁまぁな味であった。
お食事が終わると同時に別の相手がやってきた所を見ると私の飼い主は私が何処まで行けるのか試すつもりらしい。
「食事には困らなそうだ…」
懸念点としては水はどうしたらいいのかという点だが…
喉が乾いたら相手の血を啜れば何とかなるだろ…私には吸血鬼も混ざっているらしいし…
その後は単純な作業の連続であった。
相手を見極めつつ、相手の強みを理解し相手の弱みを探る。
特に問題無さそうであったら処理するが問題があった場合私なりにソイツを保護する。
結論から言ってしまえば流石の生物兵器と言うべきなのか、何とも悲しい事に私が保護する必要な相手はコレといって存在しなかった。
後はご察しである。
殺しては食べ、殺しては食べの連続である。
今の私を事情の知らない何処かの誰かが見た場合、相手を蹂躙する肉食獣と言う名の化け物にでも私は見えているのであろう。
相手も相当怖い見た目をしていると思うのだが…
この"お食事"は連日連夜続いた。
コロシアムと言う名のお食事皿〜