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第九層 その3 ~新たな力~

 私たちはダンジョンを進んだ所で、トラップなどの無い小部屋を見つけたので休憩を取ることにした。

 水分補給や装備の手入れをしながら話していると、ここまでの道中でアイカが検証した能力ギフトの分析結果を説明してもらおうということになった。


「それじゃアイカ先生、解説お願いします」

 〈かしこまりました。マスター〉


 スケート選手のようにその場でくるりと回ってお辞儀をしたアイカが意気揚々と今回のレベルアップで手に入れた能力の説明──もっともまだ検証途中なので一部アイカの予想ではあるが──を始める。


 〈まずマスターの能力です〉


 どこから取り出したのか、黒板にチョークで能力ギフト名と解説をイラスト付きで書き出していく──


『魔を従える者Lv2』

 妖精(正確に言うとAI妖精)や獣人族を従属させることができる。レベルアップ時に従属する者をレベルアップさせることができる。誰でも従属可能なのか、従属状態の個体にどのような制限があるか、強制的に命令を下せるのかなどは不明。この能力ギフトのレベルが上がることによって従属させられる数が増えると予想できる。


『肉体強化Lv2』

 打撃耐性と状態異常に対する耐性があがる。副次的な効果なのか痛覚が若干鈍化する為、戦闘時の怯みが減る、痛みへの恐怖心が和らぐなどの効果もある。一方で攻撃されたことに気づきにくくなることで、敵への対応が遅れるなどの懸念もある。能力ギフトレベルが上がるとより効果が高まる。

 ちなみに遥香曰く、このスキルが無かったらアルベルたちのパーティー〝金色の獅子〟の前でボロボロになるなんて痛すぎて出来なかったとのこと。



 〈次にリオさんの能力ギフトです。リオさん、説明して良いですよね?〉

「ああ。俺はもらった能力をギフトとは思っていないが、使える力は知っておきたいからな」

 〈自分の力量を正しく把握することは重要です。敵を知り、己を知れば百戦危うからずですからね。これから先、どんな敵が出てくるかは分かりませんので、まずは己から、です〉


『悪意感知Lv2』

 周囲の悪意を感知できる。他人に向けられた悪意も感知可能だが、自分に向けられたものはより強く感じとれる。意識を集中させることでより敏感に感じ取れることができるようになるが、自分の意志で完全に遮断することはできない。ただし魔法的な手段としてアイカの精神系の結界による遮断は可能だが、Lv2に上がってより敏感になった感覚を完全に遮断できるかはまだ検証できていないため不明だがおそらく可能だろうとのこと。

 ちなみにアイカは魔法でこの能力を再現しようと試行錯誤しているようだが、まだ先は長そうである。


『瞬足Lv1』

 脚力が増し、早く走れる。「能力を得た後から、身体が軽い」というリオの発言から、こちらも常時発動型の能力と考えられる。脚力が上がったことによりキック力も上がった可能性がある。当然ゆっくり歩けなくなるなどのデメリットは特に無く、単純に加速と最高速度が上がっただけである。まだLv1のためレベルアップによりどのように変化するかは不明だが、あえてレベルが伝えられていることから成長が期待できるというのがアイカの予想である。



 〈最後に私ですね。ふふふ……〉

「解析でしょ? どんなことができるようになったの?」


 先程からアイカの機嫌がとても良いのは、この解析のレベルアップにより大きく能力ギフトの効果が改善したからだと遥香はにらんでいる。


 〈じつは……〉

「じつは?」

 〈モンスターの名前が分かるようになりましたー!〉


 え? それだけ?

 と思わず聞き返しそうになったが、とても喜んでいるアイカにそんなことは聞けなかった。


『解析Lv2』

 アイテムの名前と特性を調べることができる。さらに今回の能力ギフトレベルの上昇によりモンスターの種族名が分かるようになった。本人曰く、〈名前がわかるだけでも、そこから敵の情報をいくつも得られるのです〉とのこと。例えば、ついさっき戦ったばかりのオークシャーマンの場合、正式な種族名はレッサーオークマジシャンと呼ぶらしく、名前だけでも魔法使い系で近接を苦手とし、逆に遠距離戦を得意とすることや、同系統の種族の中でも下位に位置することなどが予想できる。そう言った具合にリオに自慢気に説明していた。

 もちろん、今後のレベルアップによって更に多くの情報が得られるようになることが期待できるが、本人としては、誰の知識なのか、データベースがどこにあるのかなど、情報源が気になる様子だった。


「そのモンスターの名前って、相手の頭の上に出てくる感じ? 邪魔じゃない?」

「いえ、大丈夫です」


 アイカの説明によると、視覚的に名前が表示されるわけではなく、頭の中に直接知識が入ってくるような感覚らしい。


「本当に、解析ってなんなんだろうね」


 そんな遥香の何気ない呟きもアイカが聞き逃すことはなかった。


 ◇


 アイカの異世界スキル講座が終わる頃には、私達は装備の手入れはおろか、食事と食後の休憩もしっかり取り終わっていた。


 〈はい、そういう訳で皆さん! これから頑張ってオークをたくさん倒していきましょう!〉

「お、もしかして……」

 〈マスターのご察しの通り、レベリングです!〉

「れべりんぐ?」


 レベリング。

 王道RPGなら誰でも通る道、レベル上げのことであるが、もちろんゲームなんてやったことのないリオにとっては全く知らない単語である。

 疑問符を浮かべているリオに説明しようかとも思ったが、実際にやってみたほうが速いだろう。


 私たちはリオを連れて部屋を飛び出した。

読んでくださってありがとうございます!


ブックマークして待ってくださっていた方、お待たせしました!!!

2ヶ月も開けてしまいました。。。申し訳ありません。。。

本業で文字通り忙殺されていましたが、皆様の応援レイズデッドの効果で生き返りました。

年末に向けてまた忙しくなりそうではありますが、今月乗り切れば山を超えられるはずです。きっと!


これからも応援(レイズデッド&ヒール)よろしくおねがいします!!!

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