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異世界でなぜこんな事に  作者: 笹薙
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今日は1日要休養

ふぅー。

「あー煙草美味しい。」


こうやって煙草吸ってると神様がまた上から降ってくる気がする。


「へへ」


神様、セクシーだったなぁ。

中性的でふくよかな優しい顔立ちなのに、体は細マッチョで、身長も高かった。

あーゆーのが私の好みなのかなぁ?

自分の好みの事なんて考えた事もなかった。

今気づいたけど、私のファーストキスの相手って神様?



「アイリーン様。百面相していないで、もう少しシャキッとなさいませ。そろそろお部屋にお戻りになられては如何ですか?お身体に触りますよ。今日は1日お休みになられる様にアリシア様からのご指示があったかと思われますが?」


侍女さんが少し怖い。怒ってる?


「はい!戻ります!すぐ戻ります!戻って寝ます!」


急いで煙草の火を消して、侍女さんの後ろについていく。

侍女さんがテキパキと私の寝支度を調えてくれたので、さっさとベッドに潜り込む。


「侍女さん、多分これから沢山お世話になると思いますので、末永くよろしくお願いします。」ペコリ


あ、侍女さんって言っちゃった。名前聞くんだった。


「ふふ。わかりました。こちらこそよろしくお願いいたします。アイリーン様。」


そう言うと部屋の明かりを落としてくれた。


あぁ、あんなに寝たと思ってたのに、ベッドに入った途端瞼が重くなってきた•••。

寝たらまた、神様に会えるのかな•••。





ーーーーーーーーーーーーーーーーー





ここ何処だ?


私は何もない空間に立っていた。

周りを見ても何もない、壁も天井も何もないただの白い場所に居る。


夢の中かな•••?



キョロキョロとあたりを見渡していると、急に明かりがついた。


『ねがいはいっかい、しつもんはじゆう』


「は?」


電気がついたのかと思ったら、小さな光の球体がふわふわと漂っている。


『ねがいはいっかい、しつもんはじゆう』


光の玉が喋ってる。めっちゃシュール。

光って事はこれ神様かな?


「願いは一回?質問は自由?」


『しつもんにこたえる。ねがいはいっかい。しつもんにこたえる。しつもんはなんどでも』


「良くわかんないなぁ。あたなは神様?」


『しつもんにこたえる。わたしはかみさまのいちぶ』


「神様の欠片!っていってたやつかな?」


『しつもんにこたえる。わたしはかみさまのいちぶ』


うーむ。神様の一部さん。

会話能力低くて少しイライラするぞ!

聞き方考えないと答えにたどり着けなそうだ。


「ここはどこですか?」


『しつもんにこたえる。ここはあいちゃんのゆめのなか』


神様の一部さんも愛ちゃんって呼んでくれるのか。ちょっと嬉しいな。


「ここではなにができますか?」


『しつもんにこたえる。あいちゃんがやりたいことができる』


おおー。夢を自由に使えるの良いね!


「寝たらいつでもあなたに会えますか?」


『しつもんにこたえる。いつでもあえる』


やったー。神様といつでも会えるのめっちゃ便利〜。これも神様のおかげかー。ありがたや有難や。そういえば、気になってたこと聞いておこう。



「神様がくれたお礼を教えて下さい。」


『しつもんにこたえる。おれいはふたつ。たばこがいつでもすえる。まほうがつかえる』


おおぅ•••。自分がお願いしたことなのに酷く幼稚なことを願ってしまった気がする。


『おまけが、』


おまけ?


『ごかんのほきょう』


「ゴカンノホキョウ?」


どういう事だ?


「ゴカンノホキョウってなんですか?」


『しつもんにこたえる。しかく、ちょうかく、しょっかく、みかく、きゅうかく、をつよくにした。』


ゴカンノホキョウって五感の補強って事?


「強くしたっていうのは•••?視覚が強くなるとどうなりますか?」


『しつもんにこたえる。よちよけんができる』


よちよけん?予知予見?


「よちよけんって何?」


『しつもんにこたえる。わかるちから』


やっぱり予知で合ってるっぽい。おまけの方が凄いんですけど。


「聴覚が強くなるとどうなりますか?」


『しつもんにこたえる。じょうほうがあつまる』


ほぉぉ、魔法みたいに大物じゃないけど、普段の生活でめちゃくちゃ使えるんじゃないかな?


「触覚が強くなるとどうなりますか?」


『しつもんにこたえる。てでさわるとなおる』


手で触ると治る?


「手で触ると怪我が治るの?」


『しつもんにこたえる。けがもなおる。でもつかれる』


「手で触ると物でもなおるの?」


『しつもんにこたえる。ものもなおる。でもつかれる』


ふむふむ。治すのは結構大変な感じなのかな?後で試してみよう。


「味覚が強くなるとどうなりますか?」


『しつもんにこたえる。なんでもおいしい』


ん?

急に幼稚なこと言い出したぞ。

でも結構大切な事かな?食が合わないストレスは半端じゃないから、意外と一番重要な事かもしれない。


「嗅覚が強くなるとどうなりますか?」


『しつもんにこたえる。きけんがわかる』


危険察知かな?

神様がくれたのおまけが全部めちゃくちゃ使える。

なんか悔しいやら有り難いやら。

やっぱありがたいから拝んどこう。ナムナム。


『あいちゃんあいちゃん』


お!

話もちゃんと出来るんだね!神さまの一部さん!


「どうしたの?」


『いっぱいはなした』


「そうだね」


『いっぱいはなすと、いっぱいすぎる』


ん?


『もう、もどったほうがいい』


「ん?」


『まえとおなじ』


「まさか•••」


『あたらしいあさだよ。あいちゃん。いってらっしゃい』

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