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一行怪談

作者:

ハリーホッター



 ここに、ある男の生涯を書くことにする。

 彼は鼻くそを掘っていた。けれども大量に掘り過ぎてしまい、首から上がなくなってしまった。

 ──首から上がなくなったって、それって自分自身じゃん! 鼻くそじゃないじゃん! 頭じゃん! 鼻くそどころか、鼻そのものがなくなってるじゃん! 少なくとも鼻がなくなった時点で鼻くそもなくなってしまってるじゃん!

 と、ここまで読んだ誰もがそう思ったはずだ。

 だがしかし、彼が自分の左手の人差し指で掘ったものは、全て彼の鼻くそだった。

 何故なら彼の左手の人差し指には、まるで指輪をしているかのように彼の鼻の穴が残っていた。だから彼の左手の人差し指の先っぽは、彼の鼻の穴の中にあり続けている。

 ということで、彼の左手の人差し指に掘られたものは、全て間違いなく彼の鼻くそだった。勿論、言うまでもなく、鼻の穴の中をほじくって鼻くそ以外のものが出てくるはずはない。

 鼻くそを掘り続けた彼は、とうとう左腕だけになって死んでしまった。

 僕は、その彼の腕を、このサイトの主催者の元に送り届けようと思っている。

 勿論、クール便でだ。

 でもその前に、この腕のことを教えてあげておこうと思って。

 それでここに書かせてもらった。


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