4-14 分岐点
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「フーセ君を元に戻す為にはディヴァイスターを復活させないとだめと。となると。剣狼と、ソフィーと飛燕。あと核はー」
剣狼が割って入る
「核自体は何でもよい、魔力をストックさせるものだから。魔力がたまったものが7つ有ればどれでも良い。」
「ディヴァイスターの何か変わった特殊能力みたいなので元に戻すのかしら?」
「ちがうのぉ、特殊能力と言うならそれぞれの核の能力となるからの、恐らくその破壊力じゃろう。それならば核を破壊できる。」
「今こちらにある核は変化、会話、賢智、堅牢、重量?でいいのかな?わかりにくいから速度。の五個、融合もあるらしいけどソフィーの中にあるということで使用不可、理の核は破壊しなければいけないフーセ君の中にあるので使用不可。と言う事で残りの必要な物は全部セリス君というかネルが持っている飛燕と、記憶の核と操りの核これでディヴァイスターの完成。って事ね」
「そうなるの。」
「今の戦力でネルに勝てるとおもう?」
「まともに立ってられるとしたら儂と小烏を持ったマーダン、あとは避けるだけならモグラぐらいかの」
「他の七星剣集めたら?」
「持つものの腕次第じゃがまぁ100年前はそれで何とかなったの。」
「それにプラスしてファルとマーリン」
「一番隊の方々は大丈夫なのでしょうか?」
イルナが聞いてくる。まぁ操られているかどうかは賢智の核でもう調べたんだけど…ちょっとかまってやるか。
「モグラ君の情報網でその辺調べられないかな?居場所込みで。」
「やってみよう。数日くれ」
知ってるくせに…まぁいいわ
「よろしくね。いずれにしろ七星剣の戦力は最低限の必要ってのは間違いないでしょう。残る七星剣はどこにあるのかしら?」
「メディア半島に、イカルガがある。」
「遠いわね、他は?」
「タアキ村にアブソリュート。それが儂が分かる全部じゃ。」
「えっ村にあるの?そんなの見た事ないよ。」
シルちゃんが、声を上げる
「儂のうまっとった穴のさらに奥じゃ。あそこに埋まっておるじゃろうて。」
「あーなるほどそれを取ってる時に落盤起きちゃって剣狼も埋まったと。」
「そこわ察しろ、口にするな!馬鹿者。」
「そうなるとあちらの目が気になるわね、流石に戻って来るとは思わないでしょうけど警戒はされてるとおもうわ、ソフィーが分かるのは?」
「トルダワ湖にあるわ」
「そっちもタアキと同じね、ちょっとリスクが高いかな。うーん。遠いところと、近いけどリスクの高い二本。」
「二手に分かれると言うのはどうでしょう?顔が割れてないモグラさんと、リン、それに剣狼様とソフィーさまは剣になれると言う事でトルダワとタアキに、リンがいればアルテと会話の核の力で連絡取れますし。どうでしょうか?」
カイ君が提案する。
「俺、1人でいい。」
モグラ君がそう返す
確かに、モグラ君とパスさえ繋いでしまえば連絡はいつでも出来る。行動スピードを考えても単独の方が好ましい、カイ君はモグラの正体も薄々気づいているようなのにリンを連れて行かせる理由?思いつかない。
これはカイ君に試されてるわね…仮にカイの提案に乗ると剣狼とソフィー、アルテ、七星剣3本、つまり武器が私達の方には不足する。これはリスクになる。あちらに剣狼とソフィーもつけるのは、場所の特定とリンの補助という理由…いえ、リンを行かせる事でそう言う理由づけをした、剣狼とソフィーを私達から離したいんだとすれば?
カイ君は何かに気づいた、その結果剣狼とソフィーを離したい。それは何?
「私も村に一度戻りたい」
「それはダメよシルちゃん。ファリーゼさんたちは頭に魔力を込めれば元に戻るかもしれない、でも前にフーセ君も言ってたけど単純にそれはファリーゼさん達を危険に晒すだけだわ。辛いかもしれないけど我慢して。」
そうだシルちゃんを村に戻すのは避けた方がいい、何が起こっているかわからないのだから。
ええい!知ったかぶりをしてもカイ君に乗るのが良さそうだ。
「モグラ君悪いんだけど貴方に何かあった時の事も考えなきゃ行けない、悪いんだけどカイ君の提案通りリンちゃんと剣狼とソフィーを連れて行って。リンちゃんを危険に晒さないように安全レベルを引き上げてちょうだい。お願い出来る?」
「わかった」
「リンちゃん会話の核のパスは全員と繋ぐことは可能?」
「出来ると思います、でもそんなに遠くまで全員分届くかはわからないです。繋いでる間少量ですが魔力を消費しますので私の魔力がなくなってきたらキレちゃいます。」
「その辺は核単品で使ってる時と同じか、一度切って、つなぎ直すことは?」
「離れた人とって事ですよね?私が直接触れてマーカーをつければ可能です、ただしそれは一箇所だけです。繋いでしまえばどんなに離れても再度パスを繋いで会話も出来ますし魔力の矢を放つことも出来ます。ですよね?ソフィーさん」
「そうね。」
これは割と怖い力ね、マーカーをつけられたらいつ矢が飛んできてもおかしくないと言うことか、うまく使えばどんな相手にも勝てるんじゃない?
「オーケー、剣狼ちなみにイカルガは…なんなの?」
「なんなの?七星剣のイカルガじゃ」
「そうじゃなくて、アルテは弓だったじゃない?そうね他の二本も教えて。」
「あぁそう言うことか、イカルガは槍じゃ、アブソリュートは杖、ボスコミュールは斧じゃの。」
「イカルガのある詳しい場所は?」
「オーガの町の祭殿に綺麗に飾られておったな儂が見たときは。」
「オーガの町の祭殿ですって、また厄介なところにあるわね、まとも話して渡してはくれなさそう。」
「あそこに忍び込むのは儂も苦労したからのぉ」
「私姫なのよ?盗むなんて事できるわけないでしょ、交渉するしかないんだけど…あそこの連中が素直に渡すとは思えないわね…まぁかなり距離あるし移動しながら考えるわ」
シルちゃんが私の手を取る
「ルルちゃん、お願い、お母さんたちにあったりしないから、遠くで見るだけで良いから、私もタアキ村に行かせて。」
「いいんじゃないですか?モヤモヤし続けてもいい事はないでしょうし、事故にも繋がりかねません。」
カイ君がそう言ってくる。
くそ、カイ君の狙いが分からない。でも…その方がいいのかもしれない。仕方ないこの際最後まで乗ってやる
「わかったわ、でもちゃんと約束して、決して家に戻らない村の人とも接触しない。いい?」
「ありがとう!ルルちゃん。」
こうして私たちは二手に別れることになった。
モグラ君とシルちゃん、リンちゃん、剣狼とソフィーがタアキ村のアブソリュートとトルダワ湖のボスコミュール。
私、カイ君、マーダン、イルナがメディア半島のイカルガ
リンちゃんのマーカーは私につけてもらう。
合流場所はそれぞれの状況次第で変わるだろうその都度連絡を取って考える事にする。連絡が取れなくなった時に限りアストレアの屋敷を集合場所にする。と言うことにした。
フーセ君の核が黄色くなっている
黄色は平常なのかな?混乱?
「シルちゃん守ってあげてね」
ツンと突っつくと魔力を込めていた時のように色が激しく変わる。
「任せとけってとこかな?ふふふ」
色がまた黄色くなる
「さてともう一回お風呂にいこうかな?フーセ君も来る?」
玉が赤くなる
「やっぱりこいつ壊せるか試さないと気が済まない。イルナさん剣貸して!」
シルちゃんの元気もだいぶ戻ったようだ。
きっと大丈夫。
騒がしくなった部屋を出てお風呂に向かう。
また雪が降って来たな。
とりあえず色々考えるのはやめてお風呂を楽しもう、おそらくゆっくり出来るのはこの先しばらくなさそうだ。




