張り切る少年
「マスター!ショートケーキの材料くださいな!」
マスター「あらーヒビちゃん、いらっしゃい。またナナちゃんのお世話になったのね?」
ここでマスターの紹介
マスターこと、増田 有栖さんは、俺たちの町に一軒だけあるケーキ屋さんの店長だ。学校帰りにケーキを買っていく生徒も多い。イケメンで作っているケーキも美味しいから、店は大繁盛だ。オネエが玉に傷だけどね。
「アハハ...それでさ、最高のショートケーキをあいつに作ってやりたいんだ!」
「ヒビちゃんが作るケーキは、どれも美味しいからね~。きっと喜ぶわよ。はい。」
ちなみにマスターは、俺の作るケーキを認めてくれている。この人に誉められると、なんだかくすぐったい感じがして嬉しいんだよね。
「いつも世話になってるからさ、お返しは素晴らしくしたいんだ。それに、なんか怒ってたっぽいし...」
「ん、何でかしら?」
「実は...」
俺は今日、学校であったことを話した。
マスターはぽかーんと口を開け呆れていた。
「ヒビちゃん、あなた、女心が分かってないのね...。」
なんだってんだ?さっきの話で何がわかったんだ?
「良いのよ。いつか分かるから。さあ、閉店時間よ!帰った帰った。」
「じゃあ、マスター。ありがとー。」
「素敵なケーキを作りなさいね~。」