プロローグ
――神暦473年――
神々が未だ人前に現れ、人と共存していた時代。
しかし、突如現れた魔王によって神々は殺され
闇と混沌の時代――暗黒暦――が到来した。
人々は光の時代を取り戻すため
魔王を倒すことを諦めず、必死に抵抗したが
神々でさえ勝てなかった魔王に
人々が敵う筈も無く、敗北した。
しかし、魔王を倒し、再び、世界に光を取り戻すため
人々は諦めず、最後の力と願いを乗せ
異世界から勇者を召喚した。
異世界の勇者は、魔王を討伐しに旅に出て
普通に、勇者は魔王を封印し
世界に再び光が戻り
役目を果たした勇者は異世界に帰っていきましたとさ。
此処までは良くある、普通のファンタジー物語。
良くある、普通の物語。
だが、しかし
――王暦514年――
魔王が封印されてから
既に、500年もの月日が経過した、この世界で
魔王の封印が解け始め、
再び勇者を召喚する所から物語は始まる。
召喚されたのは、現在高校生の勇者「ヤコウ」
これは勇者として召喚された
ヤコウが魔王を倒し、世界を救うまでの物語。
なんて事はあるはずも無く。
召喚されたのはヤコウ少年。
この物語はヤコウ少年が
「魔王なんて知るか!!折角ファンタジーに来たんだ、自分の好き勝手に生きさせてもらうぜ!!」
との心情を胸に、世界を荒らしまくる、そんな物語。