蟹完食です
夜食界隈第2夜です。
昨日、誤って四本もの蟹を食べてしまったので、こうなったらヤケクソです。
今日は全部食べます。
前に懸賞で当てたちっちゃいフライパンに、半分に折ったパスタ、お水を入れます。
かまどはないのですが、フライパンを宙に浮かし、持ち手以外を加熱させることで、お料理ができます。
それから、ほぐした蟹! 残しておいた朝食の残りの牛乳とバターを収納水晶から取り出して、くつくつ。
懸賞で当たった塩と胡椒をパラパラ振って味を整えます。
パスタに火が通ったら、ワンパンパスタの完成です。
ハムハム。
うまー。
丁度、ベルが鳴りました。王様が私を呼んでいるのです。
私は急いで王様の元へと向かいます。
王様は何か悪い夢でも見たのか寝汗でびっしょりです。
私に向かって、
「冷たい水を持って来い。着替える」
私は頷いて、井戸から新しいお水を汲んで運びました。
王様が水を飲んで一息ついたところでお着替えの手伝いをします。
それから、王様が言いました。
「ルンルン歌ってほしい」
私は五分くらい歌いました。
「しばらく自由に過ごしていい。部屋から本でもなんでも持ってきて過ごしてくれ。一人は嫌なんだ。そばにいてほしいんだ」
私は頷いてから言われた通り、フライパンとフォークを持参し、座ってパスタを食べ始めました。
冷めてしまったので、魔法で温め直します。
やっぱりうまー。
王様は私の様子をじっと見ています。
お口直しに黒い炭酸ジュースを飲みます。
これはとっても貴重なのです。お外に行けた時にだけ一本だけ買います。
瓶に入っていて、魔法で瓶の蓋を開けるとシュポンという軽快な音とともに、蓋が飛ぶように外れるんです。
「アハハ」
私はその様子が面白くて思わず笑っていました。
黒いジュースシュワシュワしておいしー。
王様はベッドから出ると、私の頭をおもむろに撫で始めました。
そして、
「ねんねねんね」
何か言い出しました。
……なんか眠くなってきた。
王様の前なのに……。
メルヴェーユはメリッサが寝たことを確認してから、残ったパスタを口に入れ、黒い炭酸ジュースを飲んだ。
やはりおいしそうなものを見てしまうと我慢できない。しかし、食べさせてと言えば命令になってしまって、それもどうかと思う。
でも、こうやって食べるというのもというところ、メルヴェーユはどうでも良くなった。
「うまいな……、これ」
それから、メリッサを抱き上げてベッドに寝かせた。




