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仮面の召使

 私はとある国のお城に召使として働いています。

 私が働いている場所は王様専用の区画です。


 ある日、王様の執事の方が冷や汗をかきながら、

「メリッサ。王妃様が及びだ」

「?」


 自分は不思議に思いながらも、命令には逆らえません。

 仮面を整え、フードを被り直し、王妃様の元へと向かいました。


 王妃様は最近、お輿入れしてきたお方で、私は今日初めて顔を拝見します。


 着いた先は広間で、そこでは王妃様と王妃様にお使えしている侍女の方々が私を待っていました。


 王妃様が口を開きました。


「あなたが唯一王様に仕える女の召使ね」

「は、はい」私は頷きました。

「体があざだらけと聞いたけれど」

 私は頷いた。


 王妃の侍女がしげしげと私を見つつ、

「あなた、王に抱かれていないわよね」

「滅相もございません!陛下と口を利くことも許されていません」


 ですが、王妃様は信用できないみたいです。

「その仮面をとりなさい」

「はい。醜い顔を晒すことをお許しください」

 私は仮面を脱ぎました。


 王妃様や侍女の方々は思わず、顔を背けたり、扇で顔を隠したりして、嫌悪感をあらわにしました。


 これで、王様が私を抱くことは決してないと信じてくださったことでしょう。


 王妃様は言いづらそうに、

「でも、生理はあるのよね?」

「は、はい」

 まだ疑っておられるようです。


 そこに王様がやって来ました。

「アリューデ。召使相手に何をしている?」


 王妃は陛下に向かって、

「王のただ一人の女の召使がどのような人間か気になりましたの。だって、私以外の女があなたに近づくなんて許せませんもの」


 王様は呆れたように、

「この者を、私が抱くわけがないだろう」

「そうですわよね。それなら、この者をどうか遠ざけてください。私を愛しておられるのでしょう?」


 王様がすかさず私に命じました。

「服を脱げ。その体を見せろ」


 私は頷き、ローブを脱ぎ、その下に着ているワンピースのボタンを外します。


 そして、下着も脱ぐと、王妃様も侍女の方々は更に顔を渋くさせました。


 王様は静かに言いました。

「こんな醜い女を抱くわけがないだろう」

「そうですわね」

 王妃様はこの言葉で安心して、頷きました。

 でも、今度は王様が嫌悪のある表情で王妃様方を見ています。


 王様の表情の変化は少ししかないので、王妃様には伝わっていません。

 でも、機嫌が良くなった王妃様は王様と腕組をして、広間を後にしました。


 私は服を来て、また元の区画に戻りました。

 こういう扱いは慣れています。

作者の他作品

「追放悪役令嬢は戦女神の力で世界を救う」https://ncode.syosetu.com/n5049kc/

「魔眼の王と恋する奴隷」https://ncode.syosetu.com/n8173kw/


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