ソール 2
[金の目]の一族
その呼び名の通り。金色の瞳を持つ…
昔は金眼に金髪のみの一族だったが、緩やかに混ざった血筋により
今は様々な髪色の者がいる
それでも[金の目]の一族の魔力の特性が出るのは、必ず金眼である。
魔法力がずば抜けて高く、身体も強い。
頭の回転が早く、戦闘センスも抜群で…
大昔には、別称〈神の戦士〉と呼ばれる程だった。
何より特別だった特性が二つ……
一つは精神支配・洗脳の魔法が使える事…
幻惑魔法や幻影魔法。精神支配どころか、精神破壊も出来る。
(使えるだけで、使いたいとは、思わないんだけどね。)
同じ一族にはあまり効かないので、他の人種と交流の無かった時代では、人に使う事が無かったからだろうか?……
それとも、いるかいないか分からない神の采配か?
[金の目]の一族は共通して、魔法を使って相手を従えたいと思えない
(そんなのつまんないよねぇ)
まぁ、それも私欲に限った話で。
狩りの為に動物に使うとか…魔獣が襲って来た時の防衛・攻撃の為。
勿論、戦争ともなれば容赦なく人間にも使う。
容赦無く
[金の目]の一族は激情を持つ一方で、とても温厚な性格。って言われてるらしいけど…
本当の所は…激情型なのを自覚した上で、精神支配の魔法を自分に使って、感情を制御している。
(偽温厚(笑))
温厚を装ってるのに、激情型なのが知れ渡っているのは何故か?
大昔…この国は別の王族が統治していた。
その当時の王が
海を越えた諸外国をも支配しようと目論み…より戦力になる戦士を欲して
特性のある一族や部族の能力を手に入れようと…
拉致・捕獲して研究・実験をしていた。
そのせいで滅んだ一族も沢山あったと記録にある。
勿論[金の目]の一族の魔法も目を付けられた。もう一つの特性と共に……
[金の目]の一族は、体の中に金塊がある…と言われている。
確かにある。
でも、その金塊は死んでからしか取り出せない…
[金の目]の一族は死ぬと心臓が黄金になる。
何故かは分からないが…
鼓動が止まると魔力が心臓に集まって、黄金に輝く。
[金の目]の能力を手に入れたくて
研究の為に…魔法が使いこなせない子供が大勢攫われた。
そうして、実験の末に殺され…胸を開いて心臓を抜かれる……
戦費にする為に。
許される訳がない。激情が精神支配の魔法を上回る……
当時の暴君の圧政に反対派の貴族と手を組み
王族を討ち取った。(で、拷問した。)
王都を制圧し、王に与した貴族一派も討ち滅ぼす。(で、こちらも拷問した。)
王権を手に入れた[金の目]の一族は、王都の名前を姓に受け。
ディアマントと言う王族が誕生した。
そうして今に至る……
数百年が経ち、先祖に[金の目]の一族の血を持つ者も増えていく…
もしも、先祖返りの様に金の目を持つ赤子が産まれたら
王都に集められ、王宮直轄の保育施設で育てられる。
そうして魔力の現れる十歳頃に、精神支配・洗脳魔法の制御を学ぶ……
特に、濃い金髪と濃い金の瞳を合わせ持つ者は魔力が桁違いに大きいので、絶対に王都に連れて来る事になっている……(今のところ王族以外から、産まれた事はないけど)
そうして僕は、濃い金髪に蜂蜜色の濃い金の瞳を持って産まれてしまった。
超が付くほど才能に恵まれた[金の目]の一族なのである。
その恵まれた才能のせいで、最近ずっと退屈している。




