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側にいる為に必要な事〜黄金の王女〜  作者: Kurakura


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ソール 7



 ドラゴン事件からは退()()とは縁遠くなった。


知識を得る為…王宮図書館に赴き、本を読み漁る。

 とにかく賢くなりたくて、どんどん読んで覚えていく……


 そのうち、頭の使い方がわかってきて…

読んだ内容を覚えていると言うより、()()()()様な感覚になって来た。

 必要な時に取り出せるように、頭の中に図書館を作って…そこに全部仕舞って行く。

その作業はコレクションを増やしていく様で

とても楽しかった♪


その事をアウローラに話したら

「私の頭の中には美術館と歌劇場もあるわよ。」と言われて。


 益々知識の詰め込みに拍車が掛かった!



****************



 十歳になり魔法の実技が始まった。

座学は既に終えて、全部頭に入ってるけど

 実践は感覚を養う物なので、反復練習で体に覚えさせなければいけない…


実技の反復は僕には楽しい事だった。


 何より一般的な魔法の実技は、魔法が得意なアバンサールや

アウローラと一緒に訓練する事が多かったから。


 今日も二人と一緒に闘技場に来ている


アバンサールは長く伸ばしてた黒髪を一本に結び、動きやすいチュニックシャツと厚手のズボン

 アウローラは長い金髪をポニーテールにして、パンツスタイルに長ブーツ

普段のドレス姿じゃないのが新鮮だった。


防御魔法や攻撃魔法の発動を、練習でマスターしたら

実戦訓練として手合わせする。


「魔法の初級の手合わせは、先攻後攻を決めて、攻撃と防御をお互い交互に繰り出す。相手を倒すのが目的ではないので、威力は弱くて良い。精度向上を目指して行う。先ずは俺とアウローラの手合わせを見学な。」

 アバンサールは、そう説明して

アウローラを引き連れて闘技場の中央に進んで行った。


 アバンサールは、土魔法が得意で防御が上手い。

土の壁や、薄い岩の盾を作り出して、自身を守る

 アウローラは水で創り出した槍を、細く強く打ち出す…


次はアバンサールの攻撃

アバンサールの周りに無数の石の鏃が現れ、アウローラに向かって一斉に飛んでいく。


アウローラは立ち上げた水の壁を瞬時に凍らせて鏃の攻撃を塞いだ。



アバンサールの土魔法は力強く。

水系の魔法が得意なアウローラの攻撃は美しくて

二人とも格好良かった。




僕が得意なのは炎系の魔法で、相性が悪くて…中々勝てない…

 いや、そもそも何一つアウローラには敵わないんだけど。


追いつこうと己を研磨するのが楽しかった。




 [金の目]の一族の特性である、精神支配・洗脳魔法の指導は

父様・アウルム叔父様・ザハブ叔父様が

交代で見てくれる。

 

 二人は父様の弟で

アウルム叔父様は辺境伯であり、防衛大臣も努めている。

ザハブ叔父様は冒険者ギルドの総団長を務めている。

 そして、補佐としてアバンサールが着く


 訓練は森や山などに赴き、動物や魔獣相手に魔法の練習をする。


魔獣にも害のあるタイプと無いタイプがいて…

 今回は害のないタイプで、中型犬くらいの大きさで、大きな湖の中に群生している。

刃のヒレを持つ、つるりとした魚の形の魔獣を相手にする。


 今回はアウローラも同行していた。


湖全体を見渡せる崖の上に立つアウローラ…


 隣国のエピオテス王子と婚約してから、アウローラは普通の淑女教育以上の教養を身につけていた。


 ウナヴォルタ国には嫡子がエピオテス王子一人だけ。

王子妃になるという事は、そのまま王太子妃になるという事で

つまりは、ウナヴォルタ国の王妃になる事が決定している。


 とても大変な事なのだが…アウローラには些末な事のようだ。

エピオテスに一目惚れしたアウローラには、彼の妻になる事が一番大事で。

その結果、王妃になる事が()()()いるだけ。

逆を言えば…王妃に相応しくなければ、婚約解消となり

エピオテスの妻になれなくなる。


…だからアウローラは完璧を目指している。



 婚約してから四年…まだ十二歳なのに

アウローラはまるで女王の様な威厳を醸しながら、崖の上に立っていた…


 僕への手本として、アウローラが魔獣に精神支配の魔法をかけて見せてくれる

湖をジッと見下ろすアウローラの金色の目が、夜の月のように光っている気がした……


 百匹以上いる魔獣の動きを操って

一定方向にグルグルと泳がせて、湖に大きな渦を作り出した。


「凄い…」


 元々天才なのに、通常より二年も早く魔法の勉強を始めて

四年も切磋琢磨しているアウローラには、容易い事だった。

 でもアウローラは奢ると言うことが無い。

だから、あの威厳を纏えるのだろうか……


 十歳になってから魔法の訓練を始めた僕は、到底追いつけるとは思えないケド……

アウローラの背中を追いかけるのは何よりも楽しかった。


まさか、この時間が一年しか続かないとは……


十三歳になったアウローラは、隣国ウナヴォルタに留学してしまった。



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