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側にいる為に必要な事〜黄金の王女〜  作者: Kurakura


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ソール 5


 僕が七歳

次兄のカミールが十二歳の頃


カミールが一番時間を割いている、剣術の訓練に混ぜてもらう為

騎士団の訓練場に来ていた時。

 見たことのない魔獣が出たと山岳地帯から討伐の要請が来た。

まだ魔法は使えない僕は連れていけないと言われたが、

「だったら勝手に着いて行くよ♪」と言う子供ならではの脅しをして。

 それなら騎士団員が護れるように一緒にいる方が良い…と

予想通りの結論に至り、着いて行く事に♪



 ムスクス山岳地帯に、白銀渓谷と呼ばれる白い苔で覆われた渓谷がある。

そこに現れたという魔獣を、数人の班に分かれて探索することに……


 白銀渓谷は岩肌が白く

遠くに生えてる木は白樺で、どこもかしこも白い…

見える色は白樺の葉くらいだ。

(秋口なので葉は黄色く彩られている。)

足元を見ればフワフワした白い苔が一面を覆い…

まるで雪景色のようだった。


 少し奥まったところに岩山を縦に割ったような一直線に向こう側が覗ける

やや広い空間があった……そこも一面白い苔で覆われている。


 そこの少し奥に何かがキラリと光ったような気がした…

もっとよく見ようと奥へ進む。

「ソール様、余り奥まで行かない方が…」

同じ班の騎士にそう声をかけてきた時、遠くから


「魔獣じゃない!ドラゴンだ!!!」


『ドラゴン?』


その場にいる騎士団員は一瞬、ピシリと固まった…


 渓谷にいたのは、真っ白なドラゴンだった…

目撃した村人が魔獣と思うのも仕方ない。

本来…ドラゴンはもっと大きな山の、人が行かないような高所にいる。


 ここにいる騎士団員も、座学の教科書に記録された絵姿で知ってる位で

本物を見るのは初めての者が殆どだろう。


 しかし、さすが心体共に鍛えられた王国の騎士。

直ぐに声のした方向へと動き出す。


 そこへ、向かおうとした方角から団員が一人

こちらに走ってくる。


「今、団長が結界魔法で押さえ込んでます!ソール様は帰還するように指示なさいました!」


「えー?!」


「ソール!指示に従え!魔獣討伐とは訳が違う!報告隊と一緒に帰るんだ!」


 少し離れた所にいた班のメンバーのカミールが、ドラゴンが居ると思われる方角に走りながら言った。


 カミールは既に、精神支配・洗脳魔法を使いこなせてる。

体格は十二歳でも、剣術は上位等級の騎士に引けを取らない。

ドラゴン相手でも足を引っ張るどころか

戦力としてこの場に居てくれて、助かったと思われるだろう


 命の掛かった現場で我儘を言うつもりは無い。

『ドラゴンは見たかったけど…』

僕がしなきゃいけない事は、指示に従う事だ。


「カミール兄!気を付けて!」

大声でカミールに声をかけると

こちらに向けてウインクした。


『あーゆー軽いトコあるんだよなぁ』


苦笑しながら、

報告隊の半数と共に移動魔道具で帰還した。


騎士団本部の建物に着くと、

「それではソール様。我々は失礼します。」

一緒に帰還した報告隊は、僕に挨拶をして各々の仕事に取り掛かる…


 僕はここに待機していた侍従と合流して、王宮に戻った。


『姉様にこれを見せに行こう♪」

掌に乗せた直径15センチほどの丸いホワイトオパールを楽しげに眺めた。


割られたような岩場の奥に見つけたのは、球体のホワイトオパールだった…

フカフカの白い苔の上に、直径10センチ程の球体が五…六個転がっていたのを、一つ持ち帰った。


『凄く綺麗だ♪ 姉様が欲しがったらあげても良いな♪』


 先ずは剣術訓練中にかいた汗を流して、着替えてから

姉様の宮に向かった。



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