表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
側にいる為に必要な事〜黄金の王女〜  作者: Kurakura


この作品ページにはなろうチアーズプログラム参加に伴う広告が設置されています。詳細はこちら

1/19

エピオテス 1

主人公の一人 エピオテスのエピソードから始まります。


「姉様に謝りたいんです………取り次いで欲しい。」


「……はい?」


『何でそれを俺に頼むんだよ……』

 ベットヘッドに凭れ掛かった包帯だらけのエピオテスは思った。


****************


 父親似の深緑の髪に、祖父に似たペリドットの様な黄緑の瞳。

【森の祝福】と呼ばれる色が濃く現れた。エピオテス・マクラーン…十六歳

妖精の祖先を持つと言われ、治癒魔法が得意で医療研究にも長けた国…ウナヴォルタ国

 その国の王子である彼には、同い年の婚約者が居る。

 船で三日程の海を隔てた隣国。アインスト国の第一王女

 アウローラ・ディアマント。

波打つ黄金の髪…少し垂れ目の丸い大きな瞳は、蜂蜜の様な金眼の美しい王女。


 八歳の時…婚約を結ぶべく。国王の父と共に、アインスト国へ赴いた。

 初顔合わせの日。

大人の様に美しいカーテシーを見せて挨拶をするアウローラ王女……

「お初にお目に掛かります。アウローラ・ディアマントと申します。」

 小鳥の様な可愛い声

繊細に仕上げられた人形の様な容姿から鳴る声に聞き入り

『何て綺麗な子だろう…』

見惚れてしまった…


 しかし

目が合い、気付く……

徹底して叩き込まれたのだろう、淑女としての貼り付けた様な笑顔…

王族としての感情を見せない目…

『母上に似ている……』


 エピオテスの母は銀髪に深い緑の瞳なので、

見た目は全然似ていない。だが…毅然と構えた凛とした佇まいが…王妃()を思い起こさせた……


 エピオテスは物心ついた幼少の僅かしか、母と過ごした記憶がない。

その僅かな記憶も、寂しい時間だった…

同じ空間にいるのに殆ど相手はされず…話しも聞いて貰えず……

 相手をするのも話しを聞くのも乳母の役目だった。

母上は、感情の無い目で、ただ薄っすらと微笑んで…同じ空間に居るだけ。

そして時々、こちらを監視するかの様な目線を感じる……

『僕が粗相をしない様、見張ってるんだ…』

いつしか、そう思う様になった。


「王妃様は、それはそれはエピオテス様を大切に思っておられますよ。」

乳母はいつもそう言う……


『………うそだ………』


 五歳を過ぎた頃…

始まったばかりの王子教育が上手く理解出来ず

「こんなの解らない!!!」と声を荒げて教本を投げた事がある。

 その時…目に入った母上の表情は、こちらを一切見ず…眉間に皺を寄せ、嫌悪を滲ませた物だった。


翌日から母上は姿を見せなくなった

『……僕は母上に嫌われている……』


「しばらく私が勉学を見てやろう。」

入れ替わる様に父上が来た……

今まで、週に二〜三度夕食を共にするくらいしか一緒に過ごせない父上が……一週間近くずっと一緒に過ごしてくれた。


いよいよ本格的に母上に嫌われたのだと思ったが

『別にいいや…大丈夫…』

そう思う事にした。


母上が来なくなって、数日後……専属の侍女二名、侍従三名が付く事になった。


父上は公務に戻り

母上は体調を崩した…と、離宮に居を移し。

乳母は、僕が必要としない年齢になったので、役目を辞した。

母上には会えなくなったが……父上とはこれまで通り…いや、前よりは頻繁に一緒に過ごせる様になった。


 あれから母上には会っていない。


 そんな母を思い起こさせる王女(婚約者)の表情…

『あの目は僕を嫌っている目だ……』


アウローラの第一印象は、直ぐに第二印象に覆された。



別の話の登場人物の性格や背景を考えていたら、ストーリーが一つ出来上がってしまったので

先にまとめる事にしました。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

↑ページトップへ