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63.やります、お泊まり会

 気づけば、夏休みというものは短いもので今日は夏休み終わりまで後5日である。お盆が明けて部活が始まり、改めて新スタートをきった部活はまだまだ課題は山積みではあるが、皆でいい方向で取り組んでいくことができた。


俺も副部長という立ち位置について部活をより真剣に考えるようになった。生憎のところ俺自身は技術で引っ張っていくといったことはできそうにない。


このことに関して言えば晴生曰く『そこは期待していない』とバッサリ切られた。まぁ、自分でも副部長として頑張るべきところはそこではないというのは自分でもわかっていたが、そこまで明言されると流石に腹が立つ。しかもあんなドヤ顔で言いやがって、絶対上手くなってやるよこの野郎。


とまぁこれといって他にやることがなかったので部活に真剣に取り組んだ夏休み後半だったのだが、明日からの4日間は休み明けテストの勉強やそもそも課題がまだ終わっていない人達のための最後の休みである。


とはいえ課題を終えてしまったので、テスト勉強はするとして、他には何をしようかと考えていると、


「終わらないよー」


と悲痛の叫びが部室に響き渡る。俺はその音源の発生者に声をかける。


「だいたい予想がついているんだが、一応聞くだけ聞いておこう。何が終わらないんだ?」


すると発生源である愛華が爽やかな笑みで、


「課題に決まってるでしょ」


と言われ素直にムカついたので、


「そうか、じゃあ頑張れ。おーい、刹那帰ろう」


と放って帰ろうとしたのだが、愛華は俺が行くよりも速く刹那のところに駆け寄って腕を組みながら言った。


「というわけで勉強会を開こう。私と刹那と永遠と晴生で」


「なんで、俺まで」


と同じくまだ部室に残っていた晴生も呆れている。


「断る」


俺はただ端的にそう言ったのだが、刹那は


「私は別に構わないけど、場所や日時はどうするの?」


と余計なことを聞いてしまう刹那に思わず溜息をつきたくなる。愛華はその言葉を待っていたかのように目を輝かせながら、


「明日から2泊3日間のお泊まり勉強会!場所はこの4人の誰かの家でいいでしょ」


というぶっ飛んだ提案に俺は髪をかきながら波打つ天井を見上げながら思った。これはめんどくさいことになると。


「やだ」


「同じく」


「私はいいけども」


と俺と晴生は否定、刹那は賛成する。相変わらず優しいやつだなと思う。


「えーなんでそんなに反対するの!まじで男子2人は意味わからない。でも刹那はありがとう!」


と男子をけなし、刹那には気分がいいのか頬をすりすりしている。女子同士とはいえ愛華の距離感はぶっ壊れている。


「だってさ、普通に考えてみろ。男女4人でお泊まり会とか危険すぎるだろ」

と俺は反論したのだが、


「何、永遠浮気?」


と場を凍らすほどの冷えた声で(俺の心は既に凍ってしまったが)刹那に言われて、過呼吸に陥りながらも「イエ、ソンナコトハゼッタイニアリマセン」と口を必死に動かし空気を振動させた。

愛華も晴生も唐突な雰囲気の変貌に固まっている。


そんな俺の様子を見かねたのか、やっと自分のしたことを自覚したのか知らないが刹那は愛華と組んでいた腕を離して俺の頭を撫でながら、すごく申し訳なさそうに「ごめんね、言い過ぎた」俺を慰めた。


そんな様子を見ていた残り2人はニヤニヤとこちらを見ていたのだが、晴生が何か悪いことでも思いついたような顔で、


「よし、俺も行こう」


「おぉ、流石晴生!わかってる~」

となんか互いにニヒニヒと悪い顔をしている。


「それじゃあ、後は永遠だけだな。てか、おーいいつまでもイチャついてくれるのはやめてくれませんかね」


と呆れながら晴生に言われたので刹那の撫でるを手を一旦止める。刹那にはすごく物足りなさそうにされたが、それに応えているとまたからかわれるのでここは鉄の心で我慢する。


「だから、俺は嫌だって言ってるだろう」


と言う俺に対して愛華はぁ~と肩をすくめながらこちらを見ながら、


「しょうがない、最終兵器を使うしかないか」


と言って「ごめん、ちょっと永遠を借りる」と刹那に了承をとり廊下に連れ出される俺。なんで刹那の了承はとるのに俺自身への了承はとらないんですかね。てか刹那にも放置されたし。


「何を用意しようが屈しないぞ」


と廊下に連れ出された俺は愛華に言う。すると愛華は自信たっぷりとしたドヤ顔で、囁いてきた。


「参加してくれたら、私が刹那と遊びに行ったときとかの秘蔵の写真をあげちゃおう」


ふっ、そんなことを言われようが・・・


「行かせてもらう」

即決だった。


「それじゃあ、後は場所だけだね」


と言いながら予定通りにことが運んでいることにご満足な様子の愛華。

晴生には『何に屈したんだ?』と聞かれたので『己の欲望』とだけ答えておいた。その返答に『ああ、なるほどね』と納得されてしまった。


「提案者であるのに誠に申し訳ないのですが、私の家は不可能なんだよね」


「俺も無理なんだが」

と愛華、晴生が否定していく。


「じゃあ、2択だな」

と愛華が言葉溢す。


いやいや、既に1択だから。俺家ないから!流石に同棲であるということがバレる危険を冒してまで写真を望むことはないだろう。今回は非常に残念だが諦めるしか・・・


「私の家ならいいよ」


と脳天気のもそんなことを言う刹那に思わず耳を疑ってしまう。

そんな馬鹿なはずはないと、刹那の方を見たのだがウインクを返されただけだった。

きっと何か考えがあるのだろう。一旦この場は刹那に合わせてここは刹那の案に乗っかることにしよう。


写真も気になるからな・・・うん。

というわけで明日から2泊3日のお泊まり会の開催が約束されたのであった。

今回も読んでいただきありがとうございます。

今後もよろしくお願いします!


たまには息抜きに全く違うものも作ってみようかなって思っています。

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