5.一方で・・ハグしちゃった~
・・・はぁ・・・。やばい、緊張して何も話せない。
今、病院からの帰り道で、私の幼馴染の永遠と一緒に歩いているのだが、
いつもの登下校のように話せない。今日はいつも以上に落ち着かない。
先程、少し会話を試みたが、急に心臓がドキドキして、体が熱くなったような気がして、
会話を続けられず、そっぽをむいてしまった。
「だってしょうがないじゃん!
昨日事故に巻き込まれて私はすぐに目が覚めたけど、
永遠は1日ずっと起きなくて、このままもう永遠と会えなくなるのが怖くて、
不安でたまらなくて!ずっと永遠の手を握ってて、
今日、目を覚ましたらいきなり永遠に抱きしめられて、
大声で何度も名前を呼ばれて、恥ずかしくならないわけがないじゃん!
しかも!ずっと離してくれないし!
看護師が来たらやっと離れてくれたけど
!でも、永遠の温もり、温かったなぁ。
抱きしめてくれて嬉しかったし、・・もう少し・・していたかった・・・かも・・・。」
「って、何を考えてるの!私は?そういうのは{まだ}よくないというか、
そのー・・・ってあれ?{まだ}ってことは{これから}?ってーもう何考えてるのよーー!?」
「刹那?さっきから何か言っているみたいだが、大丈夫?耳まで赤いよ?」
「えっ!、へっ?っだっだ大丈夫、大丈夫、永遠のこと考えてただけだから・・
・・!?って今の無し無し!なんでもない!」
「そう?ならいいけど」
再びそっぽを向いてしまった。てか、さっきの全部口に出てたの?恥ずかしいよ。
・・・まぁでも聞こえてなかったみたいだし、大丈夫そう・・かな。
今からはちゃんと口チャックっと。
そんなことよりも、言ってしまった。
『永遠のこと考えてた』って、いきなり何言って、変だと思われてないかな?
いや、絶対呆れられたに違いない。最悪だ。
顔が熱い気がする。私の今の顔を鏡で見たら、真っ赤に違いない。
いまさらだが、吐露しよう。私は永遠のことが好きだ。幼馴染としてだけではなく、もちろん異性として。
小学4年生の頃に初めて永遠に会った日からずっと。
でも、伝えるのが怖いのだ。仮に告白して、振られた場合、今の関係が壊れるのが怖い。
それに私達の関係は、ただの幼馴染じゃない。
私が気持ちを素直に伝えられても、必ず永遠の迷惑になる。だから、簡単には伝えられない。
でも、胸が締め付けられるようで、苦しい、辛いよ。
永遠は私をどう想ってくれているのだろうか?永遠も私のこと好きだったらいいなぁ
・・・・・・・・・・・・・・ないか。
って、なに弱気になってるの!私!しっかり!永遠は1日寝てたから疲れてるだろうし、
いつまでも変な雰囲気はよくない。
この帰りの時間は気持ちを落ち着かせる時間にしよう。
隣をチラ見する。
永遠の方も何か考え事をしているのか、ずっと黙ったまんまだし。
それに若干顔が赤い気もしなくもない
家に帰ったら、いつも通りに接するのよ。
まぁ、いつも永遠と一緒なんだけどね。
あっ、
{いつも永遠と一緒}なんて最後に余計なことを考えてしまったために、
再び鼓動がドキドキし始めてしまった。顔も熱い。
何を考えちゃてるの?ストップ、ストップ!
だが、落ち着くことはない。むしろどんどん熱くなっていく気がする。
「はぁ、落ち着けるのかなぁ」
今回も読んでいただきありがとうございます。
今回はどうでしたか?
今回は刹那視点で書いてみました。刹那はかわいいですか?
もっとかわいい刹那が見れると思う方はぜひアドバイスを下さい。
評価、ブックマークも是非。感想やレビューもお待ちしております。
いまさらですけど小4からって幼馴染と言えるんですかね?
と思いましたが、この話では幼馴染ってことで通します。