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40.テスト勉強のはずが・・・?

 気づけば時は流れ、今日は7月の中旬。

1学期の期末のテスト週間である。テスト週間なので部活はない。


ここ最近の過ごし方は、学校に残って自習をして、刹那と一緒に帰り、家事を済ませた後に勉強をする。

わからないところがあれば、夜の勉強のときに互いに聞き合うという生活をしている。

そして、互いの勉強のためにイチャイチャもいつもより少なめである。


 今は家のリビングの机で勉強中だ。

食事の時と同じように互いに向かい合うようにして座っている。俺は英語、刹那は数学Ⅱだ。


俺は英語の長文が苦手なので、短めの新しい英語の文章をできるだけ毎日読むようにしている。

文量が300語弱なのだが、ものすごく疲れた。丸付けは終わり、後は訳を確認する。


気づけば23時になっており、そろそろ眠たくなってきた。


刹那の方を見ると参考書の問題を真剣に取り組んでいる。のだが、実は30分前からペンを持ったまま動いていない。

苦戦しているようだ。


「さっきから固まっているけど、わからないのか?」

「うん」

「じゃあ、俺も考えるよ」

「ごめんね、勉強の邪魔しちゃって」

「ううん、大丈夫。今終わったところだから」

「ありがとう、じゃあ、よろしくお願いします」


と許可を得たため、問題を見ようとするのだが、向かい合っているので字が逆さまに見えてしまう。

それでは見づらいので、イスを持って刹那の隣に持っていく。


「ごめん、隣に失礼するよ」

「へっ!?あっ、うん」

なんかうろたえているが、気にせずに問題を読み解く。

なんとなく解法が見えたので、教えるために刹那に近づく。


「わかったよ、聞く?」

「よっ、よろしく」


「ここの式はsinθとcosθが両方あるから、どちらかに揃えたい・・・・」

と説明するのだが、刹那はどこか落ち着かない表情をしている。


「集中しろよ、刹那。すぐ終わるから」

「うっ、うん。がんばる。・・・・・・・けど・・ちょっと近いよ・・・」

「ん?何か言った?」

「へっ!?なんでもないよ!続きをどうぞ」

最後の方が上手く聞き取れなかったが、その後は集中して取り組んでくれた。


「・・・できた」

「うん、合ってるぞ」

と言い俺は刹那の頭を撫でる。


刹那はとろけた表情をするが、「はっ」と気づいたかのように顔を真っ赤にして、

「私の数学を見てもらったから、私も永遠の英語を見てあげるね!」

「別にいいよ」

「いいから、いいから!」

と迫られるので大人しく刹那に渡す。


すると、刹那はなぜか小悪魔的な微笑を浮かべ、ニヤニヤと解答を見つめている。

「あっ、ここの日本語訳の回答だけど・・・」

と言って、回答を俺の前に置きいて刹那が俺に近づき、説明をし始める。


「!?・・・ちょっと」


と急に接近して来られて、どっと心拍数が上がる。肩には刹那の肩が触れており、

すぐ横にはかわいい刹那の横顔がある。刹那の髪がふわりと漂い甘い匂いが伝わってくる。

極めつけは、俺の手に刹那が教えるとともに発せられる吐息がかかり、くすぐったい。

そうやって、刹那に気をとられていると、


「ちょっと、永遠!聞いてる?」

「あぁ、大丈夫。聞いてる」

嘘です。ドキドキが邪魔で聞こえてきません。説明そっちのけでしばらく己と格闘していると、


「・・・ということになるの。どう、上手く教えられたかな?」

「うっ、うん。わかりやすかった。

「おっ、理解してくれてありがとう!」

と、手を伸ばし俺の頭をそっと撫でてくる。


「えっ!ちょっと刹那!?流石に、もう勘弁し・」

と訴えようとしたのだが、

「ふんっ、さっきの仕返しだもん!」

「へっ、いつの?」


と言うと、刹那は「はぁ」とため息をついて、少し顔を赤くして、

「さっき永遠が教えたときだって、急に近づいてきて、肩は触れるし、顔はすぐ横にあるし!

私の手には永遠の息がかかってくすぐったくて、心臓が飛び出ちゃうくらいドキドキしたんだからね!」


「はっ!」

とさっきの光景を思い出し、さらに恥ずかしくなる。

しまった・・・無意識だった!なにやってっんだあ・・・・。

なるほど、だからこうやってやり返してきたのか。


「もう!ほんとは永遠ともっと近くでずっといたいのをぐっと我慢していたのに、

我慢できなくなっちゃたじゃん!」

と目をうるうるさせながらも、睨んでくる。

「すみませんでした」

「ふんっ」

とそっぽを向く刹那。


そっぽを向かれ俺はしゅんとしてしまう。

実のところ、俺も刹那とイチャイチャできずにかなり寂しかったのだが、

ここでさらにそっぽを向かれては寂しくて俺が死んでしまう。


「なんでもしますから、どうか許してください・・・・・・・・あっ」

やばい、口走った。

隣を見ると、刹那がニコニコと笑っている。


「やっぱ、う」

「言ったね?」

「・・・」

「ね?」

「はい」

と認めると、


「やったー、ふふっ、しょうがないなぁ永遠は。お願いはテストが終わったらお願いするね!

ふふっ、早く終わらないかなぁ」

と子供のようにはしゃぐ刹那。


何をお願いされるのだろうか・・・どうか、お願いを言われるときは優しい優しい刹那でありますように。

と天井を見上げながら無駄なことを祈った。


「じゃあ、そろそろ寝よっか、永遠の布団で待ってるね」

といい、刹那はリビングを出る。

俺は、「はぁ」とため息をつきながらも、

実はちょこっとだけお願いにあらぬ期待をしていたのはここだけの話。

今回も読んでいただきありがとうございます。

面白い?続きが気になるかも?と思った人はブックマークや評価を是非。

今後もよろしくお願いします!

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