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36.刹那からの嫉妬

 「ふん!」

とプイっと顔を背けてしまう刹那。

俺達は部活を終えて、帰っているのだが、なぜか機嫌がよろしくない。

まぁとはいえ、原因は十中八九俺なんですけどはい。


時は少し遡る。

 

 部室に行くとやはり、俺達は質問攻めにあった。

ここでは俺もクラスとは違って部員から質問攻めに遭っていたのだが、うちの高校の吹奏楽部は女子が多いので、当然聞いてくるのは女子で


余りにも質問攻めの勢いがすごすぎて流石の俺でもタジタジしてしまった。

部員とは刹那と同じパートの人達としかあまり関わってないので、上手く話せない。それに刹那ほどまでとはいかなくても女子にいきなり距離を縮められると動揺してしまう。


どうやら、刹那には俺が女子に近づかれて、オドオドしているのが不満だったようだ。


ただでさえ、部員から質問攻めに遭い、ぷるぷると側で体を揺らしていて、もじもじさせていたのだが

最後には俺の手を悪戯で握ってきた女子がいて、結局、


「うっ・・・永遠のバカあーー」

と言って、泣きながら教室に行ってしまった。


 とそんなことがあり、握ってきた女子は俺に謝り、刹那にも謝りに行っていた。

本人としてはからかっただけなのだろうが、余りにも刹那の純粋すぎる反応を見てたらつい・・・と申し訳なさそうにしていた。


ていうか勢いによる事故でもなんでもなく、刹那をいじりたいがためだけに故意的にここまでするとは・・・だがここは素直にその女子部員に感謝することにしよう。


なにせこんなあからさまに嫉妬してくれて、彼氏としてそこまで想われていることを改めて実感することができた。

申し訳ないが俺としては嬉しかったし、そんなヤキモキする刹那がかわいかった。


 だが、帰りになってもご機嫌斜めで困っている。話し掛けてもそっぽを向かれてしまい、つらい。

このままでは俺が寂しさで死んでしまうので刹那に声をかける。


「刹那、ごめん。俺が悪かったって」

「いや、私がただ勝手にキレただけだから」


どうやら話し返してくれるようにはなったようだ。だが、声は弱々しいし、表情も暗い。

ちょっとしたことで怒ってしまい、部員にも俺にも申し訳ないと思っているのだろう。

苦しく唇をぎゅっとさせる刹那を見て、胸が締め付けられる。


刹那が苦しんでいるのにそれを嬉々としているなんて俺はなんともまあひどすぎるやつなのだろうか。

刹那にはやっぱり笑っていて欲しい。


そう思った俺はあえて刹那をからかうことにする。


「にしても、嬉しいもんだな。刹那がこんなにも嫉妬してくれるなんて」

「なに?わっ、悪い?」

と刹那はばつが悪そうに言う。


「いや、全然。ヤキモチ焼いてくれる刹那がかわいくて、こんなに想ってくれて本当にありがとうな」

「かっ、かわいい!?」

とイチゴのように真っ赤にして照れる刹那だが、


そんな刹那を見て、思わず俺は、

握っている右手を離し、刹那の右肩を抱き寄せ、そのまま頭を撫でる。


いきなり抱き寄せられたことにこわばらせていたが、すぐに力が抜け、俺の胸に頭を預けてくる。

「いきなりはずるいよ」

と小さく呟くがその声は喜びに溢れていた。


髪をくしゃくしゃと撫でてやると、

「ふぁあ~」


と目をとろんとさせながら、色のついた声をだす。こうやって俺にだけ甘えてくる刹那は一段とかわいい。

他の人には見せない面を自分にだけ見せてくれて嬉しい。


「ほんと、撫でられている刹那はやっぱかわいいなぁ」

やばい、うっかり心の声が漏れてしまった。

「だって、気持ちいいんだもん」

と子供のように言う刹那。


 刹那の頭を撫でながら家が見えるところまで帰って来ると、

「ありがとう、永遠。私を慰めてくれて」

「少しは元気になった?」

「うん!」

と先程までの暗い表情は消え晴れやかな笑顔を浮かべていた。

やっぱりこっちの方がいい。そんなことを心の中で思いながら、


「そうか、よかった。俺はちゃんとこうして刹那の側にいる。

俺からは離れたりしない。だから、そんなに気を張らなくても大丈夫」


刹那は目を丸くしてこっちを見てきた。

だんだんと頬が紅潮していく。瞳を潤わせながらも嬉しさと恥ずかしさが混ざったような表情で、


「離れないでね、永遠。私も絶対に離さないから」

ストレートすぎる言葉に鼓動がどっと早くなる。

言い終えた後、言ったことを思い返したのか刹那の顔が耳まで真っ赤になり、「あわわっ」と体をふりふりさせていた。

そんな自爆して照れてる刹那もかわいい。


 やがて家に着き、扉を開ける。

「「ただいま、おかえり」」

と2人で言い合いながら家に入るのであった。

今回も読んでいただきありがとうございます。

今後もよろしくお願いします!

ブックマークや評価もぜひ。


タイトルを変更しました。

刹那の想いを紡ぎ重ね永遠に『俺は幼馴染の美少女と住んでるんだけど、誰よりも優しいそんな彼女とずっと一緒にいたい。ただ、それだけの話』

です!


とはいえこれまでやこれから書いていこうとする内容に変化はありません。

今後の永遠と刹那の甘々な物語をどうぞよろしくお願いします!


後、あらすじも少し書き足しました。


女の子のヤキモキっていいよね。

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― 新着の感想 ―
[気になる点] 最後には俺の手をいたずらに握ってきた女子がいて、結局、〜 この部分を読んだときに私は 女子生徒が「揶揄うことによって得られる楽しみ、という利を求めた。」と解釈しました。 「いたずら…
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