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31.やっとか、2人とも

 「もしもし、どうしたの。永遠?」

「もしもし、お義母さん。いきなりすみません。」

「いいのよ、私達の大事な息子なのだから。それでどうしたの?」


そう、電話の相手はお義母さんである。


「その、いきなりなんですが、大事な話があります」

「改まってどうしたの?」


俺と刹那は付き合うことになったのだ。血が繋がっていないとはいえ家族である。

それにまだ高校生である自分達には付き合っている状態で同じ屋根の下で過ごしていいはずがない。

さすがに怒られるだろう。


緊張するが、これからの俺達にとっては大事な話だ。避けては通れない。覚悟を決めて口を開く。


「俺は刹那のことが好きです。付き合わせて下さい」

「えっ!?」

電話越しでもわかるほどの驚きがこちらに伝わってくる。


「だから・・・」

と続きを言おうとしたとき、


「まぁ!やっとあなたたちくっついたのね!待ちくたびれたわよ!」

「えっ?」

「ちょっと、お父さん呼んでくるから待ってて。その間にテレビ電話ができるようにしといて」


そう言ってドタバタと電話から離れるお義母さん。

遠くで『お父さん!』と呼んでいる声が僅かに聞こえる。


俺はわけのわからないままとりあえずいわれた通りにして待機する。

やがて、画面越しに両親2人がそろう。2人ともべったりしている。相変わらず仲睦まじいことで。


「久し振りだな永遠!元気にしてたか?まぁそんなことより刹那と付き合うんだって?」


「久し振りです。元気にやっています。はい。俺は刹那のことが好きです。

無理なことを言っているのは承知です。ですがどうか付き合わさせてください」

頭を下げる。


「顔をあげなさい」

とお義父さんが言う。そう言われておそるおそる顔を上げると満面の笑みを浮かべた2人の顔が合った。


はっ?


「付き合っていいぞ!てか、刹那のことよろしく頼んだぞ、永遠」

予想と違いすぎる返答に思わず反論してしまう。


「そんなすんなりといいんですか?色々心配することとかあるんじゃないんですか?」

「何の心配だ?永遠なら問題ないだろう。あっなんだもしかして結婚の話か?それなら問題ない俺達は家族だが、戸籍上は永遠はうちと養子関係にすらなっていないから、難しく考えることはない。全然心配することはないぞ」


「そういう心配じゃなくて、って・・・えっ!?そんな話初めて聞いたんですけど。てかなんで?」

「なんでって、刹那が永遠のことを好きだったからに決まってるだろ」

「はっ!?」


いきなりの新事実に追いつくのに必死で何を言ったらいいかわからない。

次にお義母さんが代わってしゃべる。


「ちょっとお父さん!そんな順序なしにしゃべらないの!私が話すわ。お父さんは引っ込んでて」

「はい・・・」

しゅんとしてしまうお義父さん。しかし、お義母さんはそれに構わず続ける。


「あなたを引き取るのを1番に望んでいたのは刹那だったのは覚えてる?」

「はい、それは覚えてます」


「当時、刹那が土下座して泣きながらこう言ったのよ『私、永遠のこと好きだから離れたくない!私が永遠を助けたいから、永遠と一緒にいたいから、うちで引き取ってください。私ができることならなんだってするから』って」


「・・・」


言葉が詰まる。言葉を発しようとも、かすれた空気しか出てこない。

知らなかった。そんなにずっと俺のことを想ってくれていたなんて。なのに俺は!あのとき・・・


「刹那が言った、初めての大きなわがままだったのよ。初めはもちろん私達もためらいがあった。

だけど、刹那は何度も何度もお願いしてきてね。

愛しのかわいい娘にそんなこと言われたらもうやるしかないでしょ。

だから、2人のためにあなたたちが付き合ってもいいような形であなたを引き取ったのよ。

そして、永遠は元気になることができた。

いつ告白するのかなって思ってたのに2人とも奥手すぎてなかなか告白しないんだもんあなたたち。

すごく焦れったかったわ」


画面越しでもわかるほどニヤニヤしながら言う義母さん。


「なんか、すみません」

「いいのよ、ちゃんとあなたたちの気持ちが伝わり合ってくれたのが私達はなにより嬉しいわ。

・・・刹那のことお願いね。あの子は誰よりも優しいそして誰よりも繊細な子なの」


真剣な眼差しで言うお義母さん。


「はい、わかっています。俺が守ります。刹那をちゃんと幸せにします。刹那のこと大好きですから」

俺の返事を聞いて安心したように微笑んで、


「うん、ありがとう。でも刹那だけじゃなくて、永遠自身も幸せにならなきゃダメよ。2人の幸せが大事だからね」


「はい」

「ふふ、じゃあ、これからも末永くお幸せにね。これまでどおり家ですごしていいわよ」


「えっ?いいんですか?」

「いいに決まってるじゃない。家族なんだから。じゃあ、今後も頼んだわね。後ろで突っ立ている刹那にもおめでとう。よく頑張ったねってよろしく伝えといてね」


とそんなことを言われ後ろを振り向くとお風呂から出てパジャマに着替えた刹那が顔を手で覆い隠していた。耳まで真っ赤に染まっていたが。


「おや~初々しいねぇ。私達のことなんか考えずにイチャイチャしてくれてもいいわよ。だけど一線は越えないように気をつけてね。まぁ2人の同意なら何も言わないけど」


「なっ俺達はまだ・・・」

「じゃあ、おやすみ刹那、永遠。これからも仲良くね」

「ちょっと母さん、父さんにもなんかしゃべら・・・」


と電話が切れた。お義父さん最後喋らせてもらえなかったな。ドンマイ。

そんなことはおいといて俺は刹那に振り返る。

今回も読んでいただきありがとうございます。

新たにブックマーク登録、評価ありがとうございます!

今後もよろしくお願いします!


国外での電話とか戸籍の都合は今回は省かせてもらいます。


気づけば投稿し始めてから1ヶ月・・・

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