30.恋人になった
今回は短めです。
あれから、落ち着いた俺達は体を離した。気づけばあたりは暗くなり始めていた。
そして、刹那のツンデレから始まり、まさかの告白に至り、晴れて付き合うことになり、恋人になったわけなのだ。
そして今は帰り道なのだが、
「ねえ、永遠?」
「どうした?」
「いや、やっぱなんでもない」
「そうか」
はい、会話終了。さっきからこれの繰り返しである。
お互いに恋人だということを意識しすぎていつものように話せないのだ。
どうしようか、何か話し掛けないとまずい。
「「ねえ」」
と2人同時に言い出す。偶然にも重なってしまった。
「永遠からでいいよ」
「いやいや、刹那からでいいよ」
と譲り合う俺達だったが、
「「ははっ(ふふっ)」」
と互いに笑い出した。
「俺達、変に意識しすぎてるな」
「そうだね、いつもどおり、話すだけなのにこんなにも話せなくなるなんてね」
「だけど、俺達恋人になったからといっても、既に一緒に暮らしてるし今までとなんも変わんないな」
「そうだね、私達らしくいつも通りいこっか」
と会話をしながら、帰る。
「でも・・・私達、恋人になったんだから、もう我慢しなくてもいいよね」
そう言い、刹那は手を握り、腕にしがみついてくる。
「たくさん待ったから、これからたくさん永遠と楽しいことをしていきたいね!」
「そっ、そうだな」
「おぉ、もしかしなくとも照れてるなー」
「て、照れてないし!」
「ほんとに~?じゃあ、こうしちゃおうっと!」
「!?」
刹那がよりしがみついてきて、2つのやわらかいものが腕に押しつけられる。
「ほらー照れてる!顔真っ赤だよ永遠!」
とからかう刹那だったが、
隣を見ると真っ赤にゆであがった刹那がいた。
「無理すんなよ。お前もじゃんか」
と刹那の額をつつく。
「仕方ないじゃん!」
「でも、ありがとうな。恥ずかしいけど、すごく嬉しい」
「うん、私も」
とくすっと笑う刹那。
「最初の内は恥ずかしいかもしれないが、これから、もっと楽しい思い出を2人で作っていこうな」
「よろしくね!」
こうして俺達は歩く。家に向かって。
帰宅後、俺達は荷物を片付けて刹那はお風呂に入った。
ちなみに入るときに『永遠、一緒に入ろ』と言われたが、そこはまだ、丁重にお断りしておいた。
『いいじゃん!入ろうよぉ』と拗ねる刹那だったが、それを無視し無理矢理先に入らせる。
入ってみたいし気になるけども!けど、なんか初日にやることじゃないじゃん!
恥ずかしいからなんですけど。
なんとか、俺の気も落ち着いたので、ソファに座る。
しかし俺にはやることがある。
スマホを取り出し、電話を掛ける。この時間なら向こうも出れるはずだ。
数コールなったのち、相手が電話に出た。
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刹那のお願いを叶える日は来るのだろうか。




