第六十四話 たまには整理整頓を……
お読みくださり、ありがとうございます。
本棚がだんだん埋まってきた。
ブックオフに引き取ってもらおう。
その昔。
部屋の中は、本であふれかえっていた。
本棚に入らない本は、押入れの中に。
それでも収まりきらない本は、本棚の前に積み重なっていた。
図書館で、なんとなく借りた家事本。
「英国式15分家時術」
タイトルが怪しすぎる。
何故に英国式。
著者は、イギリスで家政学を学んだ方だった。
短時間で、効率的に。
一日15分間やるだけ。
引き出しひとつ分、片づけることから始めた。
引き出しの容量は80%まで。
それ以上、詰めてはダメ。
それまで、タンスの中身はぎゅう詰めだった。
80%にすると、開けるのもスイスイだ。
本棚に入りきれない=容量オーバー
単純な事実に気づいた。
手放したら、二度と手に入らないのではと思っていた。
よく考えたら、本屋さんで買った本ばかりだ。
稀覯本のコレクターじゃあるまいし。
ブックオフで買い戻せる。
長年の間、本で埋まっていた部屋は。
すっかりキレイになった。
リバウンドはなし。
一回やれば、あとはこの状態を維持するだけ。
ちなみに、毎日きちんとやってれば、大掃除の必要はない。
というのが、著者の持論だ。
よし子先生(著者)、ありがとうございます。
年末の掃除は、いつもより念入りに掃除機をかける程度。
あとは、ブックオフに里子に出す本を選ぶだけ。
ここで手放さないと、新しい本を迎えるチャンスがなくなる。
心を鬼にして、別れを告げよう。
しかし、宅本便って、ホント便利だな。
段ボールに本を詰めるだけ。
指定時間に、引き取りに来てくれる。
しかも買取キャンペーン中だと。
割増で買い取ってもらえる。
1週間後、お金が振り込まれるのを待つだけ。
金額については、期待はできないが……
電子書籍を買ったことがあるけど。
自分には合わなかった。
気に入ったページをペラペラめくったり。
友達に貸したりできない。
本棚にある本を眺めることもできない。
なにより、ブックオフで売れないよ!
本棚がスッキリした上に、お金がもらえる。
一石二鳥を狙うには、電子書籍じゃダメなのだ。




