女勇者
大変長らくおまたせしました!
「さて、まず僕の事を知る前に軽い歴史のお勉強といこうか」
「歴史…ですか?」
「あぁ、勇者にも勿論歴史があってね?」
「はい」
それは俺も軽くだが知っている
この国ラスノア以外にも各国に1人ずつ職業に勇者を持つものが生まれる。
どういう訳かこの法則は絶対で、国の勇者が死ぬとまた新たに勇者を持つものが生まれるのだ。
そしてこの国の5代目にして現勇者アルフレッド・アリアさん。
「まずこの国の歴代勇者について」
「…」
「まず初代勇者にして最強の勇者『アールナイト・レプリカ』」
アールナイト・レプリカ…
「最強…そんなに強いんですか?」
「うん、噂だと単独で龍の王や魔王を圧倒するほどの力を持ってるらしいよ?まぁどこまでが本当か知らないけど」
そんなにか…もしその話が本当ならとんでも無く強い。それこそ目の前にいるアルフレッドさんよりも。
俺はまだアルフレッドさんよりも強い人を見たことも聞いたこともない。
同じぐらい強い人ならマロンさんやグラトニーさんってのは聞いたことあるけど。
「それで2人の勇者なんだけど…二代目魔法を使える勇者『マジック・サルト』」
「魔法ですか?でも俺たち勇者って」
「あぁ、僕たち勇者は魔法は使えない体内に魔力が存在しないからね、その替わりに勇気があるんだ」
そうだ俺たち勇者には魔力と言うものが無い、だから魔力を使う魔法は使え無いはずなんだ。
「でも勇者サルトは使えた、しかも賢者並みの魔法をね…そのかわりその時代には賢者は居なかったらしいけど」
「何か魔法が使える理由と関係あるんですかね?」
「それは分からない、ただ勇者は絶対に魔法は使えないって訳じゃ無い」
まぁ魔法が使えても僕たちには勇気があるからあんまり必要ないけどね…そう付け加えアルフレッドさんは次の勇者を紹介した。
「そして三人目の勇者は味方に傷一つ付かせない優しき勇者『コレット・カルラ』」
「その人はどんな勇者なんですか?」
「そうだね…一言で言えば要塞」
要塞?どう言うことだ?
「勇者カルラはどんな攻撃も通さない守りに特化した勇者なんだよ」
「守りに特化した勇者…」
「あぁ、それこそ本当に要塞みたいに硬かったらしい」
「それで要塞」
「そして4人目の諦めない心で敵を倒した不死身の勇者『ナオキ・クニオダ』
「っ!」
ナオキ・クニオダってまさか…
「君の思ってる通り彼もまたこことは別の世界から来た異界の勇者だよ」
やっぱり俺たちも前にもここに来てた奴はいるのか…
「そしてちょうどその時代は新たな魔法『召喚魔法』が発見された時代でもある」
「という事は」
「この国で初めての勇者召喚された勇者だね」
そうだ…だが俺が知りたいのはもっと別の事だ。
「その勇者はどうなったんですか?」
これが俺の一番聴きたかった事、5人目の勇者…つまりアルフレッドさんがいるって事はそのクニオダって勇者はこの世界から居なくなったって事だ。
「彼は今行方不明だ」
「行方不明?命を落としたとかじゃなくて行方不明ですか?」
「あぁ、勇者クニオダとその一行はなんとか魔王を倒し国へ帰還した、だがその次の日突然と姿を消したんだ」
姿を消した…やっぱりそれって
「クニオダとその一行は魔王を倒して国へ帰還しただがその翌日クニオダは突然と姿を消したんだ」
「消えた?」
「あぁ、最初は暗殺されたとかそんな噂があったけど国が調べたんだ、その結果クニオダは殺されては居ない」
「殺されては居ない…て事は」
「元の世界に帰ったっていう可能性もある…だけどあくまで可能性だ、帰れない可能性もあるんだ、だからあんまりこの話は言いふらさない方がいいってザール王も言ってた」
確かに、もしこれで帰れませんって事になったら大変だな。…あ、だからあの時ザール王は帰る方法はないって言ったんだ、みんなに変な期待させてガッカリさせないように。
…ちょっと待てよ?そう言えばあの時『魔王は時空間魔法を使うと言われている、それを使えば元の世界に帰れるかも』って言ってなかったか?それって結局みんなを帰れるかもって期待させてないか?
……だめだ、一人で考えても余計分からなくなる。
とりあえず今はアルフレッドさんの言う事を聞こう。
「ん?大丈夫かい大吾君?」
「あ、はい大丈夫です」
ボーッとし過ぎたせいで心配させてしまった、とりあえずこの話はあいつらと一緒に話し合おう。
「すいませんアルフレッドさん、続けてください」
「あぁ」と言いアルフレッドさんは話を続けた。
「さっき言った歴代勇者たちにはある共通点があるすごい単純でそして僕には当てはまらないやつだ」
共通点?しかもアルフレッドには当てはまらない物。
…
そもそもなんでアルフレッドさんはわざわざ性別を変えて姿を偽ってるかだ…別に姿を変えるだけなら性別なんて変えなくても……あ。
理由を考えていた大吾がある一つの仮説を立てる。
「アルフレッドさん一つ質問なんですけど」
「なんだい?」
「さっき言った歴代勇者は全員男ですか?」
「あぁそうだよ、全員男性だ」
それを聞いて大吾は内心やっぱりと思う。
それと同時に不思議にも思う。
まさか本当にそんな理由でここまでしていたのかと…
「さて、どうやら理由が分かったみたいだけど一応聞いておこうかな…僕が性別を変えてまで姿を変えてる理由はなんだと思う?」
「理由はすごいシンプルです…性別を女性だと思われないようにするためですよね?」
「うん、正解」
やはりそうだった、でもそうだとするとやはり疑問に思う。
なぜそうまでして性別を偽りたいのか。
別に女性でもいいじゃないか、確かに歴代勇者は全員男だ。
だからってわざわざ性別を変えてまで男になる必要があるのか?
納得が行かなかった俺は直接アルフレッドさんに聞いた。
「それは、僕…と言うより『勇者』が女だからそれが気に食わない奴もいるんだよ、そのせいで何回も命を狙われた」
「命!?」
そんな事で命を狙われるのか…
「もちろん最初っから狙われてたわけじゃない…一部の過激派が仕掛けてきたんだけどそれがだんだん鬱陶しくなってねだから殺された事にして、あとは見ての通り」
「女ってだけでそこまでされるんですね…」
「大吾君のいた世界では考えられないと思うけどこっちではそこまで珍しい事じゃないんだ」
…ここは日本じゃないんだ今まで通りの考え方じゃあ駄目なときもある。
もっとこの世界の事を知っていかないと。
すると、パン!とアルフレッドさんは手を叩き
「さて、僕の話はこんな所かな…明日も早いんだからもう寝なよ?」
と、話を終わらせた。
なんか強引だなとは思いつつも確かに明日も早いし俺はアルフレッドさんの言うことにしたがった。
「じゃあおやすみなさいアルフレッドさん」
「うんおやすみ」
そうして僕が寝室に戻ろうとするとアルフレッドさんが「あ、」と、いうので俺は後ろの方を向くとアルフレッドさんは笑顔で「添い寝してあげようか?」と言うので俺は「結構です!!」と言って部屋に戻った。
その日からアルフレッドさんは俺と二人の時は変装を解除して過ごすようになった。
あと、距離も前よりは縮まった…かもしれない。
その後何か吹っ切れたアルフレッドが毎度大吾にちょっかいを出して怒られるという事もあったのだがそれはまた別の話…
次はいつ投稿できるかな…




