第3艦 戦火の中へ
10月12日 09:20 南鳥島近海
「艦長、まもなく演習海域です」
「了解した」
若い船務士が紙を持ちながら話していたその後紙を
浅井に渡した
「通信士!」
「は、はい」
「各艦の艦長を召集するように送れ」
「了解しました」
浅井は通信士を大声で呼び出し手で挨拶を
した後に呼び出された通信士は駆け足で持ち場に戻り
通信を始めた
09:40 『あしたか』甲板上
第7護衛隊群所属の各艦の艦長は
ヘリで帰還へ集合をしていった
「ほう、これが新型艦の甲板か思っていたよりも大きく
見えてしまうようだ」
「申し訳ありませんが艦名をお願いしますか?」
「わしか、わしは護衛艦『いぶき』の艦長。会議場所を
案内してもらいたいんだが、いいな」
「も、もちろんです。私の後に付いて下さい
この艦は広いのですぐに迷子になってしまいます」
護衛艦『いぶき』艦長は『あしたか』搭乗員の案内で会議室へ
向かっていったが、続々甲板にはヘリが着艦しており
一方甲板に置いていた艦載機はすべて格納区に置かれ全甲板使用可能な
状態にしていた。
一番厄介なのが潜水艦なのだ。なぜならば航行中の潜水艦はヘリの
着艦がほぼ不可能に近くヘリが高度を下げてギリギリのところで
艦長などを乗り込ませるという高度な技術が必要だったため
熟練パイロットがもちろんヘリで行ったのちに『あしたか』へ
向かった。
10:03 護衛艦『あしたか』会議室
「みな、迅速な移動をしてくれたおかげで予定よりも早くできたことに
感謝する」
浅井は一礼をしたが他の艦長は「水臭いことはするなと」言ってる様な
表情をしていた
「我が艦は今年就役したばかりだそして他の艦と連携がうまく取れない
それを聞いた政府が急遽用意したんだがここは日本でも東の端しかも海だ」
浅井はスクリーンに日本地図を映しもくもくと話し続けた
「そして今回なんだがこの演習は対中国戦に向けてやる事になっている
そのため対航空戦闘、対空戦闘この2つを重視にやる」
「対中国戦」と言った瞬間に他の艦長の目は鋭くなったが話は続いた
「この演習はこの2日で終わりすぐに横須賀へ帰港し佐世保へ
移動しなければならない」
「浅井艦長―1つ疑問が」
「どうしたんです」
「この演習は対中国に向けたものだといいましたがこの船ができるのでしょうか」
「いい質問だ この演習をしなければこの艦の性能が理解できないそして
運用方法もしっかりしたものにしていきたい 解散する」
『しらぬい』艦長が疑問・不安な口調で話していたのを聞いた
他の艦長も同様なものがいたが浅井は淡々といつもとかわりがない
話し方をしていた。
そして、各艦の艦長は自分の艦に帰っていった
13:10 南鳥島近海演習領域
「これより演習を実施する」
群司令が号令を出すと
「対航空戦闘用意!」
艦長がマイクを持って話したそして1.2秒後にアラームが鳴り響いた
「何グズグズしてるんだ!早くしろ!」
「はい」
渡海航空団司令は早く機体を出したいため鬼のようになっていた
パイロットは自分の機体へ乗り込んでエレベーターに機体移動を急がせ
「対航空戦闘用意!」の2半分後には一番機が発艦可能になっていた
「こちら一番機発艦を許可してほしい」
《こちらCIC、発艦を許可する》
轟音と共に機体は発艦をし海のかなたへ飛んでいった
その後も機体は飛び続け全機が飛んでいったのが13:45となった
日本国 排他的経済水域上空
「隊長機から各機へ異常がないか確認しろ すぐに飛んですまないが
すぐに着艦をしてもらう(時間の関係などいえるはずもない)
戦闘訓練は陸に居た時に十分にしたはずだから大丈夫だろう」
《......本当に大丈夫ですか?隊長》
「心配をするんじゃないこれからもほぼ毎日この訓練をするらしい
心配は絶対にするんじゃないぞ」
(これからできるかはわからんがな)
《――了解です》
まだ若いパイロットが今までにない震えた口調をしていたため
それを聞いていた
30機に及ぶ編隊は大回りをした後『あしたか』にいつでも着艦できる体制へ
移行を完了しいつもでもできるようにした
「こちらあしたか航空団着艦の許可をもらいたい」
《こちら護衛艦『あしたか』着艦を許可する――慎重に行え》
「了解」
『あしたか』のレーダー誘導でミスもなく近づけることはできたが問題なのは
そのままうまく着艦ができることだった。
最初の着艦機がうまく着艦装置が作動して減速した後甲板を開けエレベーターに
機体を載せて搭載区に移動させた後にも
次々と機体が着艦をして同じ作業を続けたが一機も失敗をせずに無事終わった
「航空団司令、報告です」
「うむ」
「全30機すべて無事に離艦・着艦に成功した」
「無事にできてなりよりだ 上へ報告する」
副指令が機体の数や状態を確認した後団司令に報告
両方、安堵の表情をしていた
「艦長!」
「渡海航空団司令が報告のことです」
CICに入室した渡海航空団司令は迷いもなく艦長の下へ
歩いていった
「報告 我が航空団は無事に着艦をし整備中であります」
「報告ご苦労ゆっくりしてくれ」
「はっ!」
渡海航空団司令はCICを出ていき自分の部屋に帰っていった
「対航空戦闘 用具収め」
14:00 演習領域
《航空機の脅威は無くなったがまだミサイルの脅威はまだある》
「対空戦闘用意!」
『あしたか』航空団以外の搭乗員は素早く持ち場に移動をした
14:02 CIC
「SPY-1レーダー目標探知、本艦にまっすぐ近づく」
電測員は冷静沈着な口調で言った
「配置 つけます」
「了解」
「対空戦闘 用意!」
船務長と艦長の二人はお互いのことを見ながら言った
艦内にアラーム音が鳴り響き搭乗員は防水扉を閉めた
14:06 艦橋
「各部対空戦闘用意よし」
搭乗員は洋上の監視てしており次の合図も待っていた
「艦橋 第三戦速 取舵 040度 ヨーソロ」
CICから艦橋に船務長名義で命令が下った
「第三戦速 取舵 040度 ヨーソロ」
航海長の合図の元、船は動き始めた
14:09 CIC
「シースパロー 発射用意よし」
「攻撃します」
「了解」
「教練 対空戦闘」
「了解!」
砲術長の発射準備報告の下船務長は対空戦闘を指示
艦長はそれを容認した
「到達予想ポイントにセット」
「対空戦闘 CIC指示の目標 攻撃始め シースパロー 発射始め」
「発射用意...撃て.....バーズアウェイ」
ミサイル員のレーダーからの報告を受けた砲術長は
ミサイル発射のボタンを押した
その時砲術長は黙り込み顔には汗一つも流れなかった
シースパロー発射(2発)
「シースパロー発射よし」
「予想追撃ポイントに向け、順調に飛翔中」
砲術長がモニターで発射を確認すると別のミサイル員が
無事飛翔できたことをマイクを使って話す
「シースパロー敵防空圏突破、さらに飛翔」
「シースパロー再敵艦捕捉」
「インターセプト 30秒前」
「20秒前.........10秒前 スタンバイ」
「9.8.7.6.5,4,3,2,1―――
――マーク・インターセプト」
大気圏を突破を言ったミサイル員を知らないようにミサイルは
飛翔を続けレーダーに予想迎撃高度が表示されると砲術長は
マイクから言った言葉を聞いて真剣な眼差しをした各員は
カウントを開始した
船務長「爆破確認」
「HANEの影響はなし」
電測員「本艦に近づく目標なし」
正面に写り出されているモニターに目標が消えた
後に安堵の顔をしている物がいたがまだ油断はできない。
物電測員の言葉で力を緩めるものも居たが
「油断するな!」と砲術長が怒鳴り、
(これくらいは)(リラックスを......)そのような
声が聞こえそうな静かな空間となった
砲術長「攻撃やめ シースパロー発射やめ」
船務長「対空戦闘用具収めます」
艦長「了解」
船務長「対空戦闘用具収め」
船務士「収め.......収めよし」
「攻撃やめ」の号令で戦闘に配置していた搭乗員は片づけを
初めていった。甲板上には薄っすらと火薬の匂いがしていたが
そんなことを気にせずに作業を続けほとんど物の片付けを
終えた後ぐらいに艦内放送の後『あしたか』と同じ通常航海に戻った
あしたか、えんりゅう、しんりゅう、さがみ 、あさご以外の艦船は
同じ行動をとっておりすべての艦の内容を書くとかぶりが多いため
DDG-197『いぶき』を中心に
―――――割愛
15:50 『あしたか』 艦橋
「艦長、本日の日程をすべて終わらしました」
「了解をした」
「冨澤群司令 今後の行動はどうすればよいですか」
浅井の隣に立ち神坂が早口に近い言葉で話すと
浅井は軽い敬礼をし神坂は持ち場へ戻っていき
冨澤群司令に指示を煽った
「演習は明日もやりたいのだが気象庁の連絡で
この付近に急激に発達している雲があってだな
それを回避するために一度横須賀に帰港をする」
「わかりました―――――回頭180度本土に向かう」
冨澤が淡々と話していると目の前の雲が急激に発達をしているのを
見ていた浅井は(この雲だな)と思いながら聞いており
話が終わると航海長の声も聞かずに命令を出した
冨澤群司令は知られていたが他のものには教えられない
事情があったがうまく気象庁が被さり誰にも教えることも無く
艦隊は回頭を始めた
07:30 先島諸島 陸軍与那国駐屯地
日本国の西端に位置する与那国島そこに
最近できたばかりの駐屯地があった。
隊員数250名の駐屯地はレーダーを完備
しており最新の電子機器が揃っていた。
「よくまぁこんなところに駐屯地ができたもんだ」
「そんなことを言ったら陸曹から怒られますよ」
「俺がどうしたんだ」
若い隊員が冗談半分で会談で話していりると
たまたま通りかかった陸曹が話しかけてきて
「いいえ、何もございません!」
びびった顔をして気をつけをしていた
「そうか、また変なことを言ってると思ってな
すまないすまない」
陸曹は手で軽い合図をした後その場を立ち去った
同時 先島諸島 与那国島西部
「よくこんな早くから起きれること羨ましい限りですな」
「いやいや、いつも通りですよ」
海を見ながら話している中年男性平凡な朝の会話をしていた
「そんなことより 岬行こうぜ」
「そんな朝早くから行かなくてもいいのに.....」
「いいから3人でいこう」
テンションの高い2人となかなかテンションが上がらない1人高校生が
愉快な会話を駄菓子屋の前にしていた
「とりあえず、自転車に乗っていきますか」
「そうだな 後から考えるか」
「.....ちょっとまって~」
高校生の3人は自転車に乗って岬へ行くことにしたのだが
この三人に悲劇が来るとは予想もできないのであった
05:45 中国 首都
「主席 諜報機関からの通達が来たそうです」
「日本に居るやつか 言え」
「はい、日本には攻撃できる能力は先島諸島には無く、
いつでも攻撃できるそうです」
中国国家主席習金朔は車で移動中に報告を受けた
車内は静かで真顔であり周りには中国警察の護衛が居た
その頃、中国では各地で戦闘状態に入っており外部には出しにくい
ものであったが反日を使ってまた行動をするものであった
「反日はいつも通りのものでよろしいですか」
「いつものやつをよろしく頼むぞ」
「はっ」
習主席は国内状況を安定させたいが外国にも行きたいため
電話一本で繋がるとある機関に連絡を行った
主席の部下はとても不安そうな顔できないため人形みたいな
表情をしいた
「軍には攻撃をするように言え」
「了解しました」
「これで日本は我が手に」
「そうです 主席」
「みなもそう思うか」
主席は完全勝利できるそのものの表情をしていたが
前席の部下は不安で悲しげな表情を浮かべていた
07:50 先島諸島 与那国島西部某岬
「やっぱりこのあたりはいいな」
「いつも見てるでしょこの風景」
「いやいや今日は様子がちょっと違うぞ」
海を見ながら話していたいる途中で成人男性が突然現れると
水平線上に軍艦が見えた
「あの船は一体?!」
「日本海軍と台湾の軍艦はこのあたりをこう航海してないはず」
(中国海軍だよ)
「.....今にか聞こえたような?!......いや気のせいか」
「こっこれはやばい!ここから離れるぞ」
「なんだよ そんなことを言って」
「いいから戻るぞ」
突然中国海軍(中国大陸)の艦船が現れ混乱に巻き込まれる住人が
居た。だが、その中には例の成人男性が居なかった
夢か幻かわからないのである
08:00 与那国島近海 中国海軍
「李司令、攻撃目標の島を捕らえましたでアル」
「しかし相手はあの日本軍です 本当でアル.....」
「心配をするのではない 我々は不滅でアル」
「いいアルね 攻撃開始するアル」
李の部下が話し合っているのをいやになって
李司令の攻撃命令の下上陸部隊・ヘリ部隊
・戦闘機隊が発艦を始めたのを与那国駐屯地の
レーダーが捉えた
08:05 与那国島 陸軍与那国駐屯地
「室長!レーダーに艦船と飛行物体が」
「何、そんなバカなことがあるか!」
「で、ですが これを見ますと」
レーダーには中国海軍の上陸部隊の姿が写っていた
それを見つけたときに外から爆発音がした瞬間に
レーダーがすべて消えた
「室長 これはもしかして」
「これは中国が攻撃をしてきたのか?!」
「そんなバカな話があってたまるか!」
室内は大混乱になっており誰もこの状態を冷静沈着に
できるものなど一人もいなかった。
そんな中ヘリが上空で停止したと思えばにロープが吊るされ
そこから中国人民解放軍が降下してきた。
それを発端として自国防衛で陸軍は反撃に転じようとしたが時は遅く
与那国島以下尖閣・先島諸島は陸軍の抵抗のないまま
中国の手に落とされてしまった。
だがその情報は日本政府には一切通達されなかった
12:30 与那国駐屯地 武器庫
「隊長 このあたりに不審な人影が見えるのですが」
「中国軍かもしれん俺が1.2.3と言ったらダッシュだ」
「はい」
「1.2.3!」
武器管理の隊長と陸士の二人だけ残っていたが周りの状態が
不自然だったためこの状態を打破したいため行動に移ったのだが
出た先には10名の中国軍が待ち構えており四方八方から撃たれ
ほぼ瞬殺のように二人の隊員が戦死した
午後3時中国の外務省副報道局長の下で記者会見が行われ
世界に衝撃と怒りと不安が広まった
「中国は先島諸島を領有権を主張してまいりましたが本日
各島に上陸をし占領を行いました。これで中国は実質的に
我が人民のものとなったのである」
淡々と語った副報道局長とは違い日本政府は臨時の閣議を開き
早期解決案を出さなければならないのだ
「総理!一刻をしなければ我が国民はどうなるのですか」
「すぐに陸海空軍を派遣をし奪還しなければなりません」
「そう簡単にできるわけがないだろう」
「ですが.....総理」
厚労相がなぜか興奮をして話して追加で防衛相も追加で参加をして
閣議は灼熱状態になったが総理は冷たい表情で紙をしていた
それを見ていた官房長官はなんともいえないものだった
「海上警備行動だけでも出さして下さい!!」
「この案件には十分とはいえませんが行動に出るべきです」
「ですが外交で解決できるかもしれん」
「そんなグズグズできるか!!総理決断を」
閣僚は興奮状態であるためまともな決断ができそうにもなかったのを
見ていた総理は周りを見渡すと語り出した
「我が国は十分な装備を持っていないだがこの国民を助けるのが
私たち政治家の役目だ!海上で行動中の護衛艦群旗艦に連絡
―――閣議決定後海上警備行動を発令をする」
「わかりました 閣議閉会後すぐに省に戻ります」
「あなたは本当にそれでいいのか!! 私はこの場所にはおれん!!」
「外務相興奮せずに席に」
総理は史上6度目の海上警備行動を発令それに反対した外務省は退席を
しようとしたが官房長官に止められ席に戻っていった。全員賛成の
閣議決定によって国防軍最高指揮官である首相の下で発令された
19:30 『あしたか』
「政府から緊急入電」
「どうした?また何かやらかしたか」
「いいえ それが.....」
「いいから貸せ」
艦長の浅井に通信士である搭乗員が近づき小さな声で回りに聞こえない
声で話していたが察しできてるものは多少はいた
無線から言われた言葉は
【あしたか以下第7護衛隊群は海上警備行動で尖閣に向かえ】
単純で難しい言葉であったがまだどのようなことかわからなかった
艦長は悩んだ末、マイクで各艦に繋げた
「『あしたか』艦長浅井の下に一つの命令が下った。その内容は
海上警備行動を発令するそして沖縄に向かえ、そのような内容である
そのため、その命令に従い第7護衛隊群は尖閣に向かうこの件は群司令の
認可されている準備を急げ!兵装には実弾を積んでおくように以上だ」
演説のような話し方をしたいた浅井は椅子に座りながらやっていたが
納得ができない顔をしていたがそれは群司令以下の艦橋の搭乗員には見えなかったが
その言葉を聞いた一部の搭乗員は笑みを浮かべていた
そして、海上警備行動中の第7護衛隊群は先島諸島へ向かっていった