出た答え
けだるそうにしている刑事ややたら上司の顔をうかがっているしかない人を見ることにしかなかった。正義感の塊もきっといるのだろうが、全く持って見えなかった。署長室の前に立つと少しばかり緊張してしまった。どこぞの下っ端に過ぎないのだろうが、呼び出しというのはいい思いというのはないものだ。ドアをノックすると声が聞こえた。
「入って構わない。」
「失礼します。」
重そうなドアをゆっくりと開けた。そこには制服を着た何処かありふれた人が偉そうな顔して座っていた。
立場というのはそういうものなのかと。
「お呼び出しをしたとお聞きしたものですから。」
「これは俺がかかわっているものじゃない。本部の人事からだ。いわば辞令だな。捜査一課だそうだ。」
署長はよどみなくいうのはかかわったことがあるのだろう。警視庁捜査一課というのは光畑には憧れでしかなかった。ドラマで刑事としている正義感を見たことで警察官になったのだ。そこまでたどり着いてしまったのだ。
「あと、昇進試験を受けてほしいといっていた。今じゃダメとかではないらしいのだが・・・。上を目指してほしいといっているようでな。俺を切ることができると少しばかり脅されたんだ。」
自業自得に過ぎないことをのらりくらりといっていた。光畑はにらみつけるようにしてみた。