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掘削

 聖職者が話を続けた。

 まさか、ダンジョンに転生した俺が誰かと会話できるとは……何だか変な感じだ。


「そうだ、自己紹介がまだだったよね。アタシの名前はアイリーン・モード・ラングフォード。アイリーンで良いわよ。君の名前は? 教えて♪」


「俺は……」


 転生したのに前世の名前を名乗るというのは何だか嫌だな。

 今の俺は人間ではないし……俺はふと思いついた名を名乗ることにした。


「ダン・ジョン・スミス……」


 くそぅ、俺のネームセンスの無さは相変わらずだ。

 どうしてもダンジョンということが頭から抜けず、ジョンと言えばジョン・スミスと何処かで聞いたような名前が頭をよぎったのを口に出してしまった。


「ぷっ……なにそれぇ♪ でも、気に入ったわ。ダンって呼ばせて♪」


「ああ、それで良いよ」


 まずは強くなることが必須なためダンジョンとして生きていくための手段をアイリーンは色々と語ってくれた。

 そうだ、世界のこととかも知りたいが死んでしまっては元も子もない。

 

「まずは単調な道を改善しましょう。巨大なミミズかモグラのような魔獣を作って」


「分かった。ミミズのほうが形が単純だし、それでいいか?」


「良いわよ。出来たら入口付近に配置してみて」


 俺はアイテム欄から肉を選び形を整える。

 ミミズをまじまじと見たことはないため細長くして口をつけてみるか。

 よし、これを入口に配置して……っと。

 

「ジャイアントワームを記憶しました。以後、自動作成することが出来ます」


 ジャイアントワームか。

 スライム・ワーグに続き3匹目の魔獣を作り出せたぞ。


「配置した。これをどうするんだ?」


「じゃ、そのミミズに指示を出して。そうね、ダンジョン外の土の中ならどこでも良いわ。そこまで進むようにしてみなさい」


 マップの範囲外にカーソルを動かせることは知っていたが、まさかそこまで穴を掘って進んでくれるのか?

 それなら迷宮だって簡単に作り出せるぞ。

 俺はアイリーンに言われた通り入口からすぐ斜め奥のところにカーソルを示しジャイアントワームに移動するよう指示してみる。


 モゾモゾモゾ……


 ジャイアントワームがゆっくりと動き出し壁に差し掛かったところで土を食べながら先に進む。

 まさか、こんな方法で道を作り出せるとは思いもしなかった。

 しかも形が単純なため消費MPも600と安い。


「時間がかかるからミミズをあと2~3匹は作って常に新しい道を作っておいて」


「ああ、助かったよ。単純な一本道なのが不安だったし……」


「まだまだやることは多いわよ。現在の最大MPを教えてくれる?」


「えっと、1000だけど……」


「それは低いわね。最大MPを少なくても10000ほどに上げないと複雑な形のトラップやモンスターは作り出せないわ」


「今の俺は消費MPが1000のトラップまでしか作れないからな。やはりレベルアップをするしかないんだよな? レベルアップするにはやはり冒険者を倒すしか手段はないのか?」


「他にもあるにはあるけど……最も効率良いのは冒険者を狩ることね。でも、今はまだ冒険者を呼ぶには早いし……」


 アイリーンはそう言うと入口まで戻っていった。

 

「外にいるモンスターを連れてくるわ。そいつらを狩るだけでも経験値は手に入るの。本来ならモンスターほいほいを作って入口に置いておくのが良いんだけど、まだ作れないでしょ」


 モンスターほいほいって……こっちの世界でも似たようなものは存在するらしい。

 アイリーンは外に出て姿が見えなくなってしまった。


「冒険者をロストしました。観測を中止します」


 このアシストとやらに俺の声は届かない。

 そう言えば、この声は何者なのだろう?

 後でアイリーンに聞いてみるか。

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