第拾漆話 死の街
「目的地から結構離れてるところで降ろされた挙げ句、大量の木で何も見えない……下ろす場所間違ってるだろ」
エーミストからおよそ300メートルの地点から歩きで向かっていた。そして、その道中はが木が生い茂っていた
「お、ここから木がない! これでやっと距離がわかる……って、絶対500メートルくらいあんだろ」
しばらく歩くと、木がない場所が現れた。街があるのはわかったが、結構距離があった。
「あの人、あんなに怖がってたけど、噂でもあったのかな。まぁ、あんだけ木があって中が見えないようなら噂も立つよな」
俺は単なる噂だと思い、街に向かって歩み始めた。そして、約20mにもなると賑やかな街の様子がとても鮮明に見えてきた。
「あんた、ここらじゃ見ねぇ顔だな。旅人さんか?」
「え? あ、はい。そうです」
突然声をかけられちょっと取り乱したが、旅人ということで通した。
(ただの街っぽいが……賑やかな割にあまり楽しそうじゃないな)
「ここに泊まりな、旅人さん」
「あ、はい!」
見知らぬ男性について行って数分、とある宿の一室に案内された。
「この部屋か……」
俺は戸を開けた。そして中には白い和服の女がいた。
「え? だ、誰?」
「ななななな、何勝手に入ってきてんの!?」
「いや、ここに案内されたので」
「だからって……まぁいいや。あんたはそっちのベッドね」
「あ、はい」
その女性はとても強気な人で、東の国から来たらしい。
「で、あんたはこれからどうするつもりなの?」
「まずこの街を見て回ろうかと」
「それはやめといたほうがいい」
「なんでですか?」
「耳かせ」
「はい」
「ここの人たちはみんなアンデッド。何らかの魔法によって人間に見えているだけ。外出たら普通に殺されるわ」
「そうだったのか……なら、今すぐ逃げたほうがいいのでは?」
「無理ね。そもそも今日襲われるから」
「え、なんで知ってるんですか?」
「街で盗聴した」
「そ、そうですか……今後はどうするつもりで?」
「今からここを脱出し、どこかのギルドに入り、鍛錬をして入学式まで過ごす」
「なら、うちのギルドに」
その時、ドアから急に爆発音が聞こえたかと思うと、大量の動く死体がそこにあった
「こいつらは……!」
「あぁ、ここの村人……いや、村人のふりをした死体だ」
久しぶりに長く書きました…(←普段書く時間ない)
でも、想像したり書いてる時間が楽しいので問題なしです!