第拾伍話 呼出
翌朝、目が覚めると学園関係者の人達に囲まれていた。
「えっと……どういう状況?」
「学園長からの呼び出しです」
「……ここにはいつから?」
「午前2時です」
「ごっ…なんでそんな遅くから送ってくんだよあの学園長は!」
「準備ができ次第出発します」
「あ、はい、わかりました……」
(大丈夫かな……)
ということで、何故か試験翌日に学校に行くことになった。普通に意味わからない。
「よく来てくれました」
「翌日に呼び出したのにはなんの理由が?」
「いや~、昨日これ渡さなかったので」
そう言うと学園長はポケットに入っていたナイフを見せた
「……まさか、それを渡すためだけにわざわざこの人たちまで使って呼び出したのですか?」
「まぁ……だいたいは」
「そんなしょーもない理由で呼び出すなんてどういう神経してるんですか!」
「まぁまぁ落ち着いて。呼んだのにはもう一つ理由があって、」
「何ですか?」
「それは、このナイフについてのこと」
「? それがなんですか?」
「実は、このナイフを忘れていたので、入学式の日に返そうと思ってたのですが、このナイフから異様な気配を感じていたので調べたのです。その結果……」
「その結果?」
「なんかわかんないけど形が自由自在な呪具ってことがわかった!」
「呪具……呪具!? 俺、呪われたりしてないですよね……?」
「それは大丈夫です。とりあえずこれはお返しします。低級の呪具ですが、形が自由自在なのは使えるでしょう」
「ふぅ、よかった。あ、ありがとうございます」
「では、また今度」
こうして俺は、変な呪具を片手に帰宅した。
「あと6日、何しようかな」
あけましておめでとうございます!一ヶ月前から作っていたのにあまり手を付けられなかったので短くなってしまいました…
では、今年もよろしくお願いします!