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この作品には 〔ボーイズラブ要素〕〔ガールズラブ要素〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

xジェンダー

作者: けっぴー

2月14日、この日はバレンタインデー。女子が好きな人にチョコを渡す日である。

しかし現在ではチョコに限らず、クッキーだったりケーキなどと多様化している。

相手も好きな人に限らず、普段仲良くしている友達に友チョコだったり、

同じクラスや部署のよしみで渡す義理チョコなどが存在している。

私は今日好きな人にチョコを渡したい。この思いを伝えたい。

でもそれは叶わないものだと、直接渡せば確実に関係が壊れることを知っていた。

なぜなら、好きな人には別に好きな人がいることも知っていたからだ。

だから直接ではなく早めに登校して、机の中に入れようと考えたが、あなたはもういた。

いつも通り笑顔で挨拶してくる。互いに早いねなどと笑いながらみんながくるのを待った。

数分経って、みんなが登校してきた。女子が男子たちに義理チョコを渡し始めた。

私たちのところにも配りに来てくれて、ありがたく受け取った。あなたは笑顔でお礼を言っていた。

私はカバンに入っている自分のチョコを渡せないでいる。

全部の授業が終わり、帰ろうとしたときあなたに一緒に帰ろうと誘われた。

私は笑顔でいいよと答えた。

帰り道、あなたは好きな子からチョコを貰えたことを自慢げに話した。

今にもその話をやめてほしかった。でもそれでも聞いているのは、一緒に帰れているから。

いままでの努力を無駄にしないためにもずっと笑顔で聞いていた。

別れ際、あなたはまた明日と言った。

明日も変わらず、絶望を味わってもあなたに会いたいから学校に行こうと思う。


2月14日、この日はバレンタインデー。女子が好きな人にチョコを渡す日である。

しかし現在ではチョコに限らず、クッキーだったりケーキなどと多様化している。

相手も好きな人に限らず、普段仲良くしている友達に友チョコだったり、

同じクラスや部署のよしみで渡す義理チョコなどが存在している。

僕は今日ある人からチョコを貰いたいと思っている。

簡単なことではないと、かなりの勇気がなくては無理なことを知っていた。

貰っても気持ちに応えられないこと、君が傷つくことが分かっていた。

君は直接渡すのを避けて、机の中に入れると予想して早めに登校した。

案の定、君は早く来た。驚いた様子の君におはようといい、みんながくるのを待った。

数分経って、みんなが登校してきた。女子が男子たちに義理チョコを渡し始めた。

僕たちのところにも配りに来てくれて、ありがたく受け取った。君は作った笑顔でお礼を言っていた。

僕は君からのチョコをまだ貰えないでいる。

全部の授業が終わり、帰ろうしてる君に一緒に帰ろうと誘った。

君は無理に作った笑顔でいいよと答えた。

帰り道、僕は好きな子からチョコを貰えたと嘘の話した。

その話をすることで君を傷つけたかった。そして君がこれ以上傷つかないで欲しいと願った。

君からのチョコを貰うことでこの関係を壊したかった。

別れ際、僕はまた明日と言った。

明日いままでのことを君に伝えるために、今の関係を壊すために学校に行こうと思う。


2月14日、この日はバレンタインデー。女子が好きな人にチョコを渡す日である。

しかし現在ではチョコに限らず、クッキーだったりケーキなどと多様化している。

相手も好きな人に限らず、普段仲良くしている友達に友チョコだったり、

同じクラスや部署のよしみで渡す義理チョコなどが存在している。

僕は今日好きな人にチョコを渡したい。この思いを伝えたい。

渡すこと自体は簡単だけど、本気で受け取ってくれるかはまた別の話である。

それを本気だと思わせた瞬間に僕たちの未来はなくなる。

なるべく2人きりで渡したかったけど、改まって君に渡すのは重くなることを悟った。

いつも通りの時間に登校して、男子や他の女子にもチョコを渡した。

君に渡したチョコはみんなより少し多めにした。

なるべく悟られず、でも特別感を出したかった。

こんなことをしても意味がないと知りながら僕は君への愛を抑えられなかった。

でも君は僕にチョコをくれなかった。でも他の誰にも渡してないから好きな人が

いなかったのだと僕は安心して悲しくなった。

僕は君の特別ではなかったのだと、そんな思いを抱えて放課後君と帰った。


2月14日、この日はバレンタインデー。女子が好きな人にチョコを渡す日である。

しかし現在ではチョコに限らず、クッキーだったりケーキなどと多様化している。

相手も好きな人に限らず、普段仲良くしている友達に友チョコだったり、

同じクラスや部署のよしみで渡す義理チョコなどが存在している。

私は今日確実にある人からチョコを貰える。

そして貰っても何も変わらないことを知っている。

敢えて私は誰にもチョコを作らない。あなたは私の友達の一人にすぎないから。

いつも通りの時間に登校して、教室では女子たちがチョコを色んな人に渡していた。

あなたに貰ったチョコはみんなより少し多めだった。

あなたは気づかれないと思っているだろうけど、意識して見ると全然違った。

私はこれを受け取っても私たちの関係が変わらないことを知っている。

私はすべてを知ったうえで気づかないふりを続ける。

あなたの好きとは別だろうけど私もあなたが好きだから。

そんな思いを抱えて私は放課後あなたの横にいた。


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