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椰子の木の恋

作者: 檸檬

月に余り好かれていない


椰子の木は


それでも月と同じ高さまで


近付いて


見つめているんだ


どんな季節もあまり気にされず


この冬の寒さはきっと厳しいな


秋の深まりをあっという間に


北風がさらうんだろうか


ちょっとした南国の能天気さは


台風には強気でも


冬の厳しい北風には弱い


夕方の薄暗さに椰子の木一本だけ


港のターミナルで揺れていた


誰もいやしないと 


それでも 椰子の木らしく


立っていた


それだけだけの 椰子の木は


北風に打たれて泣いても


能天気


それだけだけの 椰子の木は


ただ椰子の木だから


高いところから


遠くの街をただ見て


阿呆みたいに笑うのさ


ようこそ南国へと


それでもいいんだ


それだけだから


それしかない愛すべきところさ


そういって 誰も見やしない


空に影さえつくらず


笑うんだ


それは夜になれば月に会えるから


椰子の木の密かな救いのような恋心


わかってもらえるといいね


月と意外とお似合いなんだと


インスタ映え出来たらいいね




















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