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名前の知らない彼女

作者: ロン

僕は川辺から向こう岸を見ることが小さいころから好きだ。



一年前からずっと気になっている女の子がいる。

それは川の向こう岸を歩いている女の子だ。


お互いにお互いの存在を知っていると思う。たまに彼女も向こうから見て手を振ることがある。


しかし、一度もその彼女と話したことはない。


だからどこに住んでいて、何をしていて、どんな趣味か、名前だって知らない。

歳は、、、制服を着ていたから多分僕と同じくらいの高校生だろうか?とても明るい子だと見る感じそう思う。

しかし、彼女は忙しそうに帰っている。部活動に入ってない僕と同じ時間に下校している。アルバイトをしているだと思うけどほぼ毎日忙しそうに帰っている。のんびり川の反対側を見ている僕とは大違いだ。


だけどなんで彼女はそんなに毎日忙しそうにしているのか気になった。



そうして僕も彼女も高校三年生になったある日、彼女が家とは反対方向に歩いてきて向こう岸に座っていた。

顔を見ると元気がなさそうだった。

僕は気になってとうとう話しかけることにした。


「どうしたの?元気ないみたいだけど」


とても緊張した。そうしたら彼女は僕を見て「親と進路のことで言い合いになっちゃった。」と言っていた。


話を聞くと彼女は母親しかおらず、そのためアルバイトを毎日していたそうだ。

しかし、アルバイトをしていたから学校の成績はあまり良くなく、進学することが難しいことで言い合いになってしまったそうだ。

僕は彼女がそんなすごい人だったとはと尊敬すると同時に、力になりたくなった。僕は部活動やアルバイトをしていなかったので放課後、暇な時間は勉強することがあって成績がよかった。


そうして放課後に一緒に勉強するようになった。


僕の教え方はそこまでうまくないので心の中でいつもごめんねと思うのだけど、彼女の成績の伸びはすごかった。僕も力になれている感じがしてとてもうれしい気持ちになった。



受験の日、僕と彼女の学力はそこまで差もなくなり同じ大学を受験することになった。放課後の勉強会のおかげで僕も彼女もよい大学に受かることができた。



この春から一緒に通学するようになった。そんな彼女の名前はもう知っている。

書き終わってみて振り返るとひょっとして僕はナルシストなのか?と疑問を与えてくれました。

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