第5話 異世界での出会い
少し書き方を変えたのと、3000字を超えます!がんばりました。。。
やっと本編に入っていきます!これからもっと面白くしていくので応援よろしく!!
異世界についての初めての感想は、『すごい』しか出なかった。
宇宙船アシタカから見える景色は、俺が元いた世界とはまるで違うものだった。
あらゆるものが浮き、空気が澄んでいて、見たことのない建築物があった。
しかし、そんな悠長なことをいっている場合ではなかった。
光に向かって突進したせいでエンジンは故障し、エネルギーもあと僅か、緊急着陸する他なかった。
「くそっ。せっかく異世界へ来たのに、死んだら元も子もないぞ。どこかに着陸できるところは・・・」
目を凝らしてあたりを見回すと、町の郊外らしき場所に広い芝生の土地がある。
「そこに着陸するしかない。」
俺は操縦桿をそこへ向けた。
轟音が鳴り響きながら、地上に向かって突入する。地面を削りながらスピードを落としていく。
「止まれぇ!」
ブレーキも使いながら、最大限スピードを落とし、ようやく止まった。
「助かったぁ!!」
大声で叫んだ。
少し落ち着いてから俺は、この世界の中を少し歩いてみることにした。
歩いてみてわかったのだが、この世界には『ギルド』というものがあって、俺の国で言う『国会』的なものらしい。
街に一つ支部があって、この街にもあるのでいってみることにした。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆ギルド内◆◆◆◆◆◆◆◆◆
「すいません。少しお話よろしいでしょうか?」
俺は係の人に声をかけた。
「はい。どうしましたか?」
「宇宙を旅行していましたら、突然こちらの世界に迷い込んだのですが・・・」
その言葉を言った瞬間、その人は少し焦った様子で
「上の者を呼んでまいります。暫くお待ち下さい。」
5分くらいだろうか、ギルド内がざわざわし始め、俺に注目が集まった。
「私がこのギルド支部の長を務めているものです。早速ですが、こちらまで来ていただけますか?」
その男についていくと、小さな部屋に案内された。その中で、俺にあれやこれやを質問された。
Q.どうやって来た? Q.どこから来た? Q.こちらへ来た目的は? などを細かく聞かれた。
それに対して俺は、「宇宙船に乗っていたら、ブラックホールに吸い込まれ、気づいたらここにいた。」と話した。
「わかりました。今から私が言うことをしっかりと聞いてくださいね。」
その男は冷静な口調で話した。
「あなたは珍しい客人です。あなたが通ってきたブラックホールなるものは、私たちの世界が研究している異空間転送装置、簡単に言えば『ワープ装置』なのです。つい最近まで電源を落としていたのですが、なにかの拍子で起動して、たまたまあなたがこちらの世界に招かれたということなのです。」
俺は、その話を聞いて2つのことが頭に浮かんだ。
1つ目は、帰れるのかということ。
2つ目は、他に来たものはいないのかということ。
2つ目に関しては、吸い込まれる前に大将が話していたことで気になっていたからだ。
しかし、その男の口から出たものは、残酷なものだった。
「残念ながら、帰ることは難しいです。そして、こちらへ来たものはいますが、200年以上前のことで
す。生きている人は多分いないでしょう。」
「そう・・・ですか。」
落胆している俺に、難しいだけで『帰れない』わけではないと話した。
少し希望が出てきた俺だったが、この世界について何も知らないので詳しい説明を求めると、大図書館へいったら全てがわかると投げやりな感じで言われた。
後で知ったのだが、この世界は500年前から存在してきているらしい。
◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆大図書館内◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆◆
俺は、教えてもらった地図を頼りに大図書館へ向かった。
中へ入ると、ある一人の女の子?が出迎えてくれた。
「やあやあ、君がガーディスくんが言っていた、探訪者だね。ようこそ、スピルナ国立大図書館へここでは、スピルナ中の書物が集められている。君が知りたいこの世界のことについては・・・そうだね、このことは僕が直接教えてあげよう。」
俺はまた小部屋に連れて行かれると、向こうの世界でよく見た魔法陣らしきものが書かれていて、その真ん中へ立てと言われた。
「精霊術:アースウェルドスピリナ」
アースウェルは検索という意味らしい。
すると俺の脳内に凄まじい数の記憶?というか情報が流れ込んできた。
始まりの記から今に至るまで約500年の歴史を1週間で遡ったのである。
「どうだった?面白かったろ?」
笑顔で問いかけてくる司書?名前は・・・
「そういえば名乗っていなかったね。僕は、ミリス、ミリス・ミラシャここの司書さ」
「で、どうだった?」
またもやすごい笑顔で問いかけてくる。
「理解は少し出来たと思います。精霊術ですか?今のが」
「そうだよ。これが精霊術。一部のものにしか使えないけどね」
つい興味本位で、俺にも使えるのかと尋ねてみた。
「やってみるかい?」
するとミリスは、水晶玉のようなものを持ってきた。
「これは、精霊の記憶が閉じ込めてある精霊魂。これに手を当ててみて。」
言われたように手をかざすと、ほのかに赤色が光ったと思ったら激しく光出し、中から何かが飛び出してき
た。
「君すごいね。この精霊魂から精霊を召喚できたのはこの国でも数えるくらいしかいないよ。僕もその一人
だけどね。」
興奮しながらミリスが話していると、後ろから話し声が聞こえた。
「あの・・・あなたが私のマスターですか?」
「俺のことかな?」
その精霊は俺に話してきた。精霊は会話もできるのである。
「はい、私を助けてくれてありがとう、250年前に閉じ込められてからずっとこの時を待ちわびていました。」
「ん??」
あまり理解できていない俺を見て笑いながらミリスが話した。
「理解が追いついていないようだね。精霊を召喚できるってことは、精霊術の見込みありってことさ。」
俺は心のなかで喜んだ。子供の頃アニメで見た事がそのままできるからだ。
「私は、上位精霊のアリア・スクラディスです。以後お見知りおきを。」
「マスターのお名前は?」
「俺は、大鷹律。よろしくアリア。」
と話していると、ミリスが割り込んできた。
「盛り上がっているところ済まないのだが、大鷹くん君には国立精霊術師大学校へ入学してもらう。これがこの国の法律なのでね。」
「法律?聞いてないぞ。第一、入学したとしても言葉はどうするんだ?」
「そこらへんは僕に任せて。次の入学試験が3ヶ月間だから、それまでにきっちりと教えこんであげるよ。」
俺は、学校に進んでいくような性格ではなかった。どちらかといえば、宇宙に行くために学校へ行っていたようなものだからだ。
「かといって、何もしないのも暇だしな・・どうしたものか。」
「マスター。大学へ行くとここでは学べないこともたくさんあると思いますよ。」
「そうだね、アリアくんの言う通り、この図書館でさえも閲覧を許可されていない禁書があるらしい。それを読めば、君の世界に帰れる緒になるんじゃないかな?」
「そうか・・・」
俺は少し考えた後、学校へ行くことを決めた。
まだやり残したこともあるし、ここは異世界、そして精霊術。学ばなければわからないこともあるだろう。
俺がこんなに学校へ行く決心をしたのは初めてだった。
「じゃあ、行くことにするよ。」
「それでこそ大鷹君だ。そう言ってくれることを信じていたよ。」
「そうだ、今日からの宿はどうしたらいいんだ?また図書館泊まりか?」
「いや、君には宿を用意してある。アリアくんと二人分ね。でもこれだけは言っておこう。
アリアくんは今は精霊で小さい姿だが、精霊術により姿形は変えられる。もし変えるなら、誰も見ていないところでな。精霊は希少なんだ。」
「わかった。十分に留意しておく。」
その言葉を最後に、俺はミリスが用意してくれたという宿へ向かって歩き出した。
ご覧いただきありがとうございました。
※この話に出てくる主要な場所は、精霊術を用いて、違う言語同士でも意思疎通できるようにしています。
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友人からの催促が・・・ガンバリマス