執筆研究ノート3
・お題「詩人」が如何に、小説の舞台で物語を読ませるか?
1.思考の飛び火をいかに防ぐか?
・言葉の運び自体に気を取られる。状況説明に欠けた文章を書いてしまう理由だ。
詩人は言葉の跳躍で紡ぐため、ある意味で読みにくい文章になる。
・説明的な表現は、そもそも美しくないと詩人は考えている。
・詩人の奥義は思考の飛び火であることを知っているから。それが出来るからこその
詩人であるのだから。
2.句読点を打ちたくない詩人
・「、」は許せるのだが、「。」は部分を壊す。
・できれば、「、」も打ちたくない。
・紙面上での言葉の“配置”見栄えまでもコントロールして描いているため、それを
汚したくないのである。
・混沌とした詩を書いていたとしても、それは詩人の中のある一定のルールの中で
書いているので、それを“敢えて”使う部分以外は引っ込ませたいのである。
3.散文を物語にするには
・現代の詩は、ほぼ散文化しているが「言葉の詩的響き」にやはり重きを置いてい
るので、物語るという意味での「散文」により近づける必要がある。
・そこがとりあえずの、「詩」と「小説」の差異として考える。
・「小説」と云えば?状況説明(具体)的なイメージ(空間の説明)がある。
・「詩」と云えば、抽象的なイメージの羅列にある。
・推敲を重ねる必要がある。詩人は第一に浮かんだことを最も大切にする。
しかし、それでは言葉の響きの中で文章が完結してしまう。そのため、それを
具体的な方向を引き寄せる(詩のための言葉から、物語のための言葉へと)作業
が必要で、何回かの修正で言葉を足したり、重ねたりが必要。
・「オクタビオ・パス」のあの本を読んでみる。
・より現実を愛する。