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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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カフェ・ルミエール楽団コンサート(2)

マスターはずっと腕を組み考えている。

「あの親子のことだしさ、他人が口を出すのもなあ」

「由紀ちゃんも、史君には、けっこうキツイしな」


涼子も、頭を抱えた。

「あの美智子さんって、けっこう一途でね」

「史君が心配となると、そうなっちゃうかなあ」

「まあ、心配になるようなことを連発する史君だけどさ・・・」


マスターも、いろいろ思い出している。

「史君は、子供の頃から病気ばかりでさ」

「風邪は長引く、お腹はすぐにこわす」

「何度も入院するしさ、俺も美智子さんと一緒のホテルだったから、心配でしょうがなかった」


涼子も続いた。

「勉強も出来るし、運動も上手、だけど体力がないのかなあ」

「ピアノで都大会一位になって、やっと全国大会の時はインフルエンザ」

「柔道部との一件もあるけれど」


榊原もいろいろ考えている。

「確かに、史君の音楽性は繊細な感じでさ、そういう体力のこともあるのかな」

「でもね、他の人には出せないような、音楽のきらめきがある」

「普通に弾いているとは思うんだけど、その普通の中にでも歌心があるんだ」

「本当にマジになったら、ものすごい演奏家になる」

「その機会を与えたいのさ、聴いても見たくてさ」


マスターは、榊原の言葉に、一つ一つ頷いた。

そして、唇を水割りで、少し湿らせ

「こうなると・・・説得できるのは」


涼子もすぐにわかったようだ。

しかし、難しい顔である。

「・・・いや・・・恐れ多すぎです・・・」


マスターは、一旦、目を閉じた、

「まあ、しょうがない・・・」

意を決してしまったようだ。

誰かに電話をしている。

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