表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
731/760

史のマネージャー鷹司京子(3)

史がカフェ・ルミエールに入ると、奈津美がお出迎え。

「いらっしゃいませ、もう、華蓮さんも京子さんも・・・」

史は、にっこり。

「あ・・・はい・・・」

そのまま、華蓮と京子の席に進む。

華蓮と京子は、その史を立ち上がってお出迎え。

華蓮はうれしそう。

「お待ちしておりました、史君」

京子は、控えめな笑顔。

「お久しぶり、史君、これからよろしくね」

そのまま、すっと史の手を握る。

史は、その顔が赤くなる。


洋子もカウンターから出て来た。

「これでやっと史君もプロの第一歩」

「楽しみね」

と言いながら、全員に目で「着席」の合図。

そして、洋子は史の隣に、そのまま座ってしまう。


それを後ろで見ていた奈津美は目を丸くした。

「あの手際の良さは何?」

結衣はムッとした顔。

「ただ、一緒に座りたかっただけでは?」

彩はブツブツ。

「これは京子さんに史君を取られるという、ジェラシー」

・・・一部、やっかみの声があったものの、テーブル席では、少しずつ話が進む。


華蓮

「京子ちゃんのほうが、音大卒で、音楽関係に知りあいも多いから、京子ちゃんを推薦したの」

京子

「史君のお世話とかマネージメントなら、こんな幸せなことはない」

史は、顔がまだ赤い。

「まさか、こんな急に話が進むなんて思っていなかったので」

洋子

「でも、お金を払ってでも、史君のピアノを聴きたい人が多いから、演奏機会を早くしたら?」

華蓮

「初回コンサートとかリサイタルねえ・・・」

京子

「ここの地下ホールでもいいかな、さっき見たけれど」

「それは気が楽です、いつもの感覚で弾けます」

洋子

「お店でも宣伝できるしね」

華蓮

「文化講座でもチケット売ります」

京子

「さっそく計画立てようか?」

史は、少し驚く。

「・・・早すぎでは?」

京子は、首を横に振る。

「内田先生にも連絡したの、そしたら、どんどん演奏機会を持ったほうがいいって」

史が目を丸くすると華蓮

「あのね、京子ちゃんは、かなり仕事が早いの、私より早い」

「楽しみだなあ、史君の初リサイタル」


京子が史に声をかけた。

「ねえ、下のホールで、何かやってみようか?」

史は、すんなり頷く。

「うん、そうだね、響かせてみる」

京子と史が立ち上がると、華蓮と洋子も立ち上がる。

洋子は、奈津美、結衣、彩に目で合図。

そのまま、下のホールに向かってしまう。



奈津美は呆れた。

「洋子さんは、史君のことになると・・・」

結衣は気に入らなくて仕方がない。

「ああなると保護者だよ、恋人とは認めない」

彩は提案。

「この店のモニターにも。下のホールが写るようにしない?」


残された三人は、文句タラタラになっている。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ