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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史のマネージャー鷹司京子(2)

鷹司京子が史のマネージャーになることは、朝9時に華蓮から、史の家に連絡があった。


史は、びっくりしている。

「え?京子さん?マネージャーって・・・華蓮ちゃんだと思っていたけど」

「すぐに演奏会なんてしないから、ゆっくり決めればいいかなって・・・」

「うーん・・・懐かしい・・・安心できる、おまかせかなあ」

史は、結局は安心した様子。


母美智子と父晃も納得。

美智子

「そうよね、華蓮ちゃんは文化講座で忙しいし、京子ちゃんは、しっかりしているしね、それがベストかな」

晃も、史専属のマネージャーが決まり、ホッとした様子。

「一度、食事をしないとねえ、みんなで」


由紀は、珍しく焦っている。

「う・・・京子ちゃん・・・」

「すっごいキチンキチンとしていて・・・筋を通してくる」

「いつも、史の味方ばかり・・・史にはいいけれどなあ」

「また、やり込められるのかなあ」

「史と一緒に住むのかな、あの洋館で」

「ますます泊まりづらくなる・・・大旦那のお屋敷で加奈子ちゃんの部屋に泊まるかなあ・・・意味ないかなあ、それじゃ」

そして思った。

「ますます、史が私から遠くなる・・・」


隣の史の部屋のドアがガタンと開く音がした。

そして、史が階段を降りていく音がする。

由紀は、反射的に自分の部屋を出た。

そして、ドタドタと史を追いかける。


リビングに入ると、母美智子がムッとした顔。

「由紀!もう少し静かに階段を降りて!」

「あなたも、今年は二十歳なの、子供じゃないんだから」


由紀も、それにはムッとした。

「うるさい!史に話があるの」

「史は?どこ?」


ところが、史はいない。

美智子

「史?出かけたよ」

由紀

「どこ?何も聞いていないって!」

美智子

「呆れるねえ・・・何で史の外出で、由紀に話すの?」

「史だって、大学生になるんだよ、いつまでも子供じゃないの」


由紀は、その言葉でシュンとなってしまった。

「なんか・・・ますます、史が遠くなる」

「つまんない・・・あの子がいないと」


美智子は、またしても呆れるけれど、由紀の沈んだ顔も見たくない。

「史はね、カフェ・ルミエールのビルに行くって」

「二階の事務局かもしれないし、店かもしれない、下のホールかもしれない」

「・・・全部かな・・・」

そして、由紀の顔を見た。

「京子ちゃんが来るみたいなの」


由紀は、それを聞いたら、さっそく、追っかけ気分。

いきなり二階の自分の部屋にのぼり、着替え完了。


母美智子に

「私も行く!」

と言い残して、出ていってしまう。


美智子は、またしても呆れた。

「はぁ・・・オジャマ虫かも」

「また、京子ちゃんに、叱られるかも」

「どうして、思いつきだけで行動するのかなあ」

美智子は、頭を抱えている。

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