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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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華蓮の計画(1)

華蓮は、いろいろと考えている。

「史君の大旦那のお屋敷に引っ越し計画も無難に終わった」

「由紀ちゃんが大騒ぎになって、史君が苦しむかと思ったけれど、そうはならなかった」

「まとめたのは、晃さんかなあ、さすがだ」

「大旦那夫妻も、やがては隠居」

「そうなると、晃さんが文化系の財団を引き継ぐ」

「このカフェ・ルミエール文化講座の理事長も晃さんかな」

「適任、全く問題がない」



「史君は、取りあえず、由紀ちゃんストレスはなくなるけれど・・・」

「当面は、私がマネージャーか・・・」

「ずっとでもいい・・・だめかな」

「文化講座は、道彦君にやってもらってもいいけれど、時期が早すぎる」

「亜美ちゃんが、ご出産になると、難しいなあ」

「加奈子ちゃんに手伝ってもらうかな、アルバイトで」

「でも、学業もあるから、あてにはならない」

「由紀ちゃんは、細かい仕事には向かないから頼めない」


いろいろ考えている間に、カフェ・ルミエール文化講座事務局は、業務終了となった。


夜も6時。


華蓮は、カフェ・ルミエール夜の部に顔を出す。

「いらっしゃいませ」

美幸が、いつもの柔らかな笑顔。

マスターは、カウンターの奥で、ニヤリ。


華蓮は、カウンター前の椅子に座った。

美幸

「何か飲みます?」

華蓮

「スパークリング系がいいな」

美幸

「それでは・・・白のスパークリングワインなど」


華蓮が、スパークリングワインで、喉を潤していると、マスター。

「史君の家もなんとかまとまって良かったね」

華蓮は笑う。

「もっと、もめるかと・・・」

マスターは苦笑い。

「由紀ちゃんだろ?」

美幸も、少し笑う。

「私も、史君のお姉さんなら、心配で手離せないかな」

華蓮も笑う。

「柱に縛りつけても離したくないかな」


マスターが少し真顔。

「マネージャーは大変だよ、忙しくなったら対応できない」

華蓮も真顔。

「うん、すぐに忙しくなりそう」

「4月に文化講座も始まるしね」

「できれば、それまでに、ちゃんとしたマネージャーが欲しい」

美幸

「史君のこととかを、よくわかっている人ですよね」


マスターは考え込む。

「音楽業界にも詳しくて、一族のことも、知らないとトラブルになるかな」


華蓮は、途中で、「誰か」ひらめいたようだ。


そして、マスターの顔を見て、

「ねえ・・・マスター・・・」

声をかけている。

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