ホームページ更新会議
カフェ・ルミエール夜の部にて、ホームページ更新の話し合いとなった。
出席者は、当初ホームページを作った史と、洋子、奈津美、結衣、彩の喫茶の部の店員たち、それからカフェ・ルミエール文化講座の事務局の華蓮、道彦、亜美。
マスターと美幸には、夜の部営業中のため、時折口頭で内容を伝え、意見を聞くことになった。
尚、どうしても出席したいと言い張る由紀もいる。
司会は、華蓮。
「今までは、史君が超忙しい時間の合間に管理してくれたけれど、これからは、あまり史君に負担をかけたくないの」
道彦
「すばらしいデザインで、使いやすいホームページだと思うよ、さすが史君」
亜美
「文章もわかりやすいし、好きな作り方と思っていました」
洋子はつい本音
「私はインタヴューされるのが好きだった」
奈津美は洋子をけん制。
「そういう話ではなくて、史君の負担を減らそうってことなんです」
結衣は、史の顔を見る。
「変える前に、もう一度インタヴュー受けたい」
彩は呆れた。
「それは、史君をひとり占めして、愛でたいだけでしょ?だったら私ももう一度」
由紀は、頭を抱えた。
「このお姉さんたち・・・史なんかの、どこがいいのかなあ、そういうことを言うから、史がつけあがるのに」
華蓮は、道彦と亜美の顔を見てから、相談してあったらしい提案を行う。
「それでね、これから史君は、音楽の練習とか、勉強とか、コンサートも多くなる」
「それでね、これ以上、負担もかけたくないので、ホームページは文化講座の事務局で管理したいの」
「もちろん、史君は文章上手だし、インタヴューも素敵だから、折りに触れて参加してもらいたい」
史は、全く不満はない様子。
「もともとは、僕が十分に更新できなかったので、何も言えることはなくて」
由紀は史に文句を言おうと思ったけれど、こうも思った。
「確かに史は、忙しすぎた、身体も弱いほうなのに、何でも受けるから」
「私も手伝うと言って、何もしなかった」
そして、それを思うと、顔を下に向ける史が、可哀そうになってしまった。
マスターが、すっと会議に加わってきた。
「史君は、何かコラムみたいなのを書いたらどうかな」
「俺も書いてもいいよ」
「晃さんも上手い・・・当たり前か・・・」
「大旦那の文は固いけれど、面白味があるよ」
華蓮は会議に出席した全員の顔を見た。
「全般的な更新は、文化講座の事務局に任せて」
「文化講座とリンクして作りたかったし」
「マスターが言う通り、史君、晃さん、マスター、大旦那は文章が上手だから、連載コラムをお願いする・・・それでどうかな・・・」
その提案には、全員が異論がなく賛成の手をあげた。
ただ、洋子が一言、史に
「ねえ、私もお菓子コラムしたいの、原案を書くから、きれいな文章にしてくれる?」
とのお願い。
史は、「はい」と素直に受けるけれど、他のメンバー、特に奈津美、彩、結衣は頭を抱えている。




