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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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加奈子と里奈(6)

加奈子が京都へ戻る、その見送りには、結局、由紀も加わることになった。

家の中では、

由紀

「私が一番年上でお姉さんなの、それをないがしろにして、ハヤシライスって何事?」

史は、面倒そう。

「ハヤシライスが食べたいの?お見送りしたいの?」

由紀

「ハヤシライス・・・いや、両方・・・」

ついつい本音の反応をする由紀になる。


それでも女子三人は、顔を合わせればハイタッチ。

由紀

「いいなーー!マスターのパエリャなんて、食べたかったなあ!」

加奈子

「だって、由紀ちゃん、昨日は練習でコンパでしょ?彼氏できた?」

由紀

「あはは!無理無理、食べる専門だもの」

里奈

「何のお料理だったんですか?」

由紀

「ドイツ料理、面白かったなあ、ソーセージ、ステーキ、ビール」

「とにかく飲んで歌って大騒ぎ」

・・・・・・ずっと女子トークが続くので、史は気楽な顔。


元祖ハヤシライスを食べながらも、女子トークは続くけれど、史は黙々と食べるだけ。

「ステーキ付にしたけれど、ハヤシのルーとステーキ肉とご飯が一緒に口に入ると、すごく美味しい」

「量は多めになるけれど、飽きが来ない」


由紀は、人目をはばかってステーキなしのハヤシライスにしたけれど、史がステーキを食べているのが、我慢ができなかった。

「問答無用」と言い張り、二切れ自分の皿へと強奪してしまう。


史は、呆れた。

「マジ?昨日もステーキ食べたんでしょ?」

「ビールも飲んで、ドイツ料理だからジャガイモ食べたんでしょ?」

「マジ、太る」


加奈子と里奈はハラハラ。

ただ、由紀もステーキ肉を頬張っているので、すぐには反撃ができない。


そこで史は気を利かせた。

「姉貴、もう一切れ食べる?」

由紀は、少し迷った。

そして二切れ取り、加奈子と里奈の取り皿に一切れずつわける。

「これで問題なし」


史は、自分の頼んだステーキは二切れだけしか食べられなかった。

加奈子と里奈は、「はぁ・・・」とほっとした様子。


その後、書店内を散策してから、東京駅新幹線改札口で、加奈子をお見送り。

加奈子

「三月中旬には越してくるから、よろしく!」

里奈

「一緒に料理講座に通いましょう!」

加奈子

「うん!もちろん!」


加奈子は大きく手を振って、姿を消した。

里奈はにこにこ。

「加奈子ちゃんと話していると、飽きない」

「そうだね、素直で、楽しい」


由紀は、また一言。

「史!私が素直じゃないってこと?」


史はヘキエキ顔、里奈は頭を抱えている。


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