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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史が熱中症でダウン(4)

由紀は里奈と一緒に史の部屋を出た。

由紀

「どうせ、ひどい状態で話もできないだろうし」

里奈

「そうですね、少し間をおいて、今は休ませて」

そんなことを話しながら、階段を降りて、一階のリビングに。


京極華蓮は、母美智子から、史の状態と、里奈のことを聞いていたらしい。

由紀と里奈が、リビングに入るなり、声をかけてきた。

華蓮

「こんにちは、お邪魔しています」

と立ち上がってキチンと頭を下げ、里奈には

「京極華蓮と申します、由紀ちゃんと史君とは、幼馴染にして遠縁になります」

「カフェ・ルミエールの文化講座の事務局です」

と、名刺を差し出した。


里奈は、途端に顔が真っ赤。

「あ、はい・・・里奈と申します、史君とはクラスメートで・・・えっと・・・」

なかなか、次の言葉が出ない。


華蓮は、そんな里奈を見て、ニッコリ。

「はい、しっかりマスターとか洋子さんとか、カフェ・ルミエールの店員さんからもお話は重々」

「今も、美智子さんからも、なれそめまで・・・」


里奈は、ますます顔が真っ赤。

「え・・・なれそめなんて・・・」


美智子が、里奈にやさしい言葉をかける。

「里奈ちゃんは、史が危ない時から、ずっと支えてくれていて、感謝してもしきれないの」

「大旦那もすごく褒めているし、史にはこれ以上の彼女はいないって」

「大旦那の奥様も、感心しきり、その上、大旦那の奥様と里奈ちゃんのお祖母様が女子大の同級生だったとかで」

「私も、本当に里奈ちゃんが大好きなの、由紀より娘にしたいくらい」


由紀も、里奈を本当にほめる。

「とにかく、妹になってほしいなあって、いつも思っている」

「しっかりしていて気がきくし、ひ弱な史には一番かなあと思う」


華蓮は、美智子と由紀のほめ言葉をじっと聞いていた。

その言葉のたびに、里奈の顔を見て、「うんうん」と頷く。


そして里奈に、そのまま手を差し出した。

「美智子さんと由紀ちゃん、そしてみんなの言っていることが、すごくよくわかります、これからも史君をお願いします」

いきなり、里奈の手を握ってしまった。


里奈は、真っ赤な顔のまま

「あ!はい・・・ふつつかですが・・・」

と応えるのが精いっぱい。

どうやら、緊張しているようだ。


さて、美智子が里奈を隣に座らせて、ようやく話題が変わった。

美智子

「ねえ、今日の史は、そんな状態なの」

由紀

「降りてくるどころか、話も無理」

里奈

「ほんとうに、可哀そうなくらいに弱っています」


華蓮は、腕を組んでじっと考えている。


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