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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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神田神保町散策(2)

さて、あっさりと古本を三冊買ってしまった史はともかくとして、愛華、加奈子、由紀は、かなり迷った。


愛華

「はぁ・・・ちらっと手に取って読むと、買いとうなるしなあ、でも、また違う本に目が移って悩む」

加奈子

「それにな、少し離れた店で、同じ本があって、安い場合もあるなんて聞くとなあ」

由紀

「値段はあきらめるしかないかなあ、文庫本とか新書だと、100円とか200円の違いだし」

愛華

「うーん・・・こうなると、ここの近くにホテルを取って、ずっと本探ししたくなる」

加奈子

「そうやねえ、それもいいけど、これを見ると、来年は都内に出ないとなあ」

由紀は、ここでまた焦った。

「マジ?また面倒になる・・・」


結局、一行は、なんだかんだと言いながら、靖国通り沿いの古書店を歩き回った。

そして愛華は「ローマ人の物語」の全セット、加奈子は「フランス王朝史」三冊、由紀はヴァージニア・ウルフの「短編集」「灯台へ」を原書で買った。


時計を見ると午前11時、かなり時間がかかったので、史も待ちくたびれたけれど、次の予定はお昼となるので、また声をかける。

「たくさんお店があるんだけど、あまり京都では食べないようなものにしたい」


由紀も、史の言葉を補足する。

「東京ならでは、学生街ならでは、という感じでどうかなあ、つまり全然、お上品なお店には行きたくないの」


愛華も、すぐに納得。

「そうやね、いつも手のこんだ立派なお料理ばかりやから」

加奈子も

「うん、おまかせや」


愛華と加奈子の言葉を受けて、史は歩きはじめた。

そして靖国通りを渡って、狭い道を歩く。


その史が立ち止まったのは、赤いノレンが掛けられたラーメンのお店。

「小さな10人ぐらいしか入れないお店だけど、この時間帯なら、入れる」

由紀も、ニッコリ。

「味は、保証します、お店の見栄えは上品じゃないけれど」


愛華は、まず値段に驚いた。

「え?ラーメンが430円。半チャンラーメンが630円?」

加奈子は、鼻をクンクン

「うん、いい香りしている!おなかメチャ減ってきた!入ろう!」


四人は、そんな感じで、1966年(昭和41年)創業の老舗ラーメン店に入った。

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