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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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江戸前寿司で盛り上がる

大旦那のお屋敷での夕食は、お屋敷の料理人が握ったお寿司。

とにかく大きな寿司桶、握ったばかりのお寿司が満載になっている。


まず、愛華が大喜び。

「わーーー!江戸前寿司?食べたかったんや、見ただけで元気になる!」

加奈子は、見た時点で我慢ができない。

「もう、全ての種類を食べる!まずはヒラメから!」


由紀は、そんな愛華と加奈子を見てうれしそうな顔、大旦那と奥様に頭を下げながら

「ありがとうございます、ある意味、一番食べさせたかったものかもしれません」

「やはり、都内に出れば、江戸前の食べ物ですよね」

と、お礼を述べる。


史も、大旦那と奥様の気づかいに感謝。

「江戸風のものって、もんじゃ焼きと人形焼くらいでした」

「本当に考えもしませんでした」

と、頭を下げるけれど、大旦那と奥様は、ニコニコしている。


大旦那

「ああ、江戸前だから天ぷらとか、ウナギって考えたけれど、やはりみんなの顔がパッと輝くのは寿司かなあってね」

と、寿司を食べ始める。


奥様は

「そうですねえ、料理としての色あいも、見栄えもお寿司は別格です、散らしも考えたけれど、江戸前の握りにしたの」

と、簡単な説明をして

「ほら、史君、どんどん食べなさい!」

「もう高校3年生、食べ盛りが当たり前、大旦那なんて漬物だけで、丼三杯って自慢している年齢だもの」

と、史の食欲を期待する。


それを言われた史

「はい、確かに美味しいです、全てネタもいいし、シャリもちょうどいい、さすがです」と、途中から箸を使わない。

握り寿司を親指、中指、人差し指の三本でお寿司をつかみ、ネタの先に少量の醤油をつけ、ネタが舌上へ来るように寿司を指で返して食べている。


大旦那は、その史を見て

「ほう・・・きれいだなあ、箸を使うより美しく見える」

奥様も、感心したようす。

「そうねえ、その食べ方のほうが、粋なのよね」


すると愛華、加奈子、由紀も、箸を使わなくなった。

愛華

「うん、このほうが、美味しく感じる」

加奈子

「そうやねえ、その上、食べやすい」

由紀

「ついついお上品にって、お箸を使うんだけど、それは素人なのかなあ」

「史も、たまには賢いこともある」


大旦那は、そんな子供たちが、うれしくてしかたがない。

「何と言っても、子供たちが食欲があって、健康で元気が一番だなあ」

とにかく目を細めていると、

奥様が一言

「大旦那は、食欲もあって健康で元気だから、まだ子供なんですよ」


大旦那は、一本取られたようで、大笑い。


お寿司を大量に食べた後は、ロクム、人形焼をみんなで食べ、夜遅くまで盛り上がってしまった。

由紀と史は、結局、大旦那のお屋敷に一泊することになった。

「帰ります」と言ったけれど、大旦那が「どうしても泊まっていけ」と言い張り、奥様が由紀と史の家に電話をかけ、了承を得てしまったのである。


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