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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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晃の怒り

晃の運転する車が、家の駐車場の前に停車した。

そして、由紀がまず、声をあげた。

「ねえ、どうして知らない車が家の駐車場に入っているの?」

「それも、ど真ん中に、三台入るのに、あれじゃあ、この車が入らないって」


晃が車から降りると、家の駐車場に入っていた車の中から、スーツ姿の男性が降りてきた。

そして、晃の顔を見て、

「あ、貴方、この家の人?」

「あ・・・晃様かな、これはこれは・・・お久しぶりです」

「申し訳ない、暗くて、よく見えなかった」

と、申し訳ないとは言いながら、あまり悪びれた様子はない。


その男性は、言葉を続けた。

「晃様、今回は竜の件で、本当に申し訳ありません」

「ですがね、長いお付き合いじゃないですか、ひとつ大目に見てはくれませんか」

「竜も、私も本当に困ったことになっているんです」

と、頭を下げてきた。


その晃に頭を下げてきた男性は、おそらく竜の父らしい。

晃も、多少は顔を知っているのか、ますます顔をしかめた。

そして、強い口調で

「何故、来る前に電話連絡一つなさらないのですか?」

「そのうえ、勝手に我が家の駐車場に車を停めるなど」

「少くとも、あなたがどうなろうと、私は全く関知しないことです」

言い切った。


竜の父は、ますます頭を下げる。

「いえ・・・あの・・・本当に申し訳ありません」

「そうは言いましてもね、ご近所の交通の邪魔になると思いまして」

「地域警察官の違法駐車取締も、巡回しておりましたので」

「失礼とは思いながら、駐車場に停めさせていただきました」


晃は、ますます機嫌が悪い。

「それは、全て貴方の都合ではないですか?」

「夜の八時過ぎに、事前連絡もなく、突然家に押しかけてきて」

「付近には、有料ですが駐車場もあるんです」

「貴方には常識というものが無いのですか?」

「確かに細かい話かもしれませんが、あなたの車のせいで、私の車が駐車場に入れないのです」

「疲れている家族もそれで家に入れないのです」


竜の親は、そこまで言われて、ようやく自分の車が迷惑をかけていることを理解したようだ。

そして、真っ青な顔になるけれど、晃の表情も口調も厳しい。

もはや、どうしていいのかわからない様子。


突然、史が車を降りた。

母美智子も、由紀も止められなかった。


そして、史が竜の父に、

「あの、おそらく竜って人のお父さんか何かと思うんですが」

「僕は、お父さんに謝ってもらおうなんて思っていません」

「ですから、お帰りください」

「全ては、僕が竜って人と決着をつけます」


晃が、史の言葉に続けて

「大旦那も雅仁さんも、もちろん、この私もかなり怒っている」

「それがわかっていながら、どうして、このような不躾なことをするのか」


竜の父も、これ以上は無理と思ったようだ。

もう一度、晃と史に深く頭を下げ、駐車場の車に乗り込み、出ていった。


晃がようやく自分の車を家の駐車場に停めると

美智子

「竜の親も必死と言えば必死なんだけど、礼を失している」

由紀も

「まあ、すごい自分勝手な言い訳していたね」


晃は、大旦那にさっそく、駐車場前の一件を、報告している。


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