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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史・由紀・愛華・加奈子の音大見学(7)

史たち一行は、また歩き出した。

内田先生と榊原先生との待ち合わせの時間もある。

それでも由紀が史に声をかけた。

「ねえ、史、竜の車がこすったんでしょ?身体は大丈夫なの?」

史は

「ボタンだけのこと、警察の検分は終わったし、こっちだって都合がある」

と、何も気にかけない。


愛華は、さっそく親に電話しているようだ。

それも厳しい口調で、電話をしている。


加奈子は、まず大旦那らしい、電話も少し長引いている。


史は

「やれやれだなあ」

と、どうにもならない様子。

由紀も

「これは大事かなあ・・・大旦那は怒るよ、雅仁さんだって」


少しして、愛華と加奈子の電話も終わった。

愛華は

「うん、うちの親もカンカン。かなり厳しいことになるよ」

加奈子も

「大旦那も相当怒っている、取引停止とまで言ってる」


史は、そんな愛華と加奈子に、

「先生たちも待っているからさ、そろそろレッスン室に」

冷静な声をかける。

由紀は、愛華と加奈子に頭を下げた。

「ごめんね、せっかくの東京散歩なのに、迷惑かけちゃったね」

やはり、神経を使っている。


愛華は首を振った。

「そんなの史君のせいやあらへん、悪くてひどいのは竜や」

加奈子も

「そんなこと言わんと、由紀ちゃんが頭を下げてどうするんや」

と、首を横に振る。


史のスマホが鳴った。

史が「大旦那だ」と、電話に出る。

そして、その電話がかなり長い。


由紀が、「大旦那は史が心配で仕方がないんだ」と思っていると、由紀のスマホも鳴った。

由紀は「あ!マスターまで・・・」と電話に出ると、マスターの電話も少し長い。


愛華と加奈子が苦笑いをしていると、愛華のスマホが鳴った。

愛華は、顔をしかめて、電話に出た。

そして、しばらくは聞いているだけの状態だったけれど、言葉を発したのは一言だけ

「私は、絶対に許しません、顔も声も見とうない」

そして電話を切ってしまった。


そして、加奈子に

「竜の親からや、謝ってこられたけどな、あれほどのことをしでかしてくれたんや」

「それも、史君と由紀ちゃんに、何度もひどいことをしたんや」

「そんなことを、誰が許せるって言うんや」

言い切ってしまった。

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