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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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史と里奈の鎌倉散歩(2)

翌朝になった。

史が母美智子に、里奈との鎌倉散歩の話をしていると、由紀が二階の自分の部屋から降りてきた。


そして由紀

「そうかあ・・・鎌倉行くの?」

史も、素直。

「うん、里奈ちゃんと歩いてくる」

母美智子も

「そうだねえ、早春の鎌倉もいいねえ」

と、少し考えてから

「そうだね、お昼は和食?洋食?」

と史に聞いてくる。


史は

「えーっと、それほど考えていなくてさ」

「和食だと、いつもの円覚寺の前か、建長寺の手前になってしまうね」

「洋食も捨てがたいものがあるしね」

と、しっかり決まっていないようす。


由紀は、少し笑って

「そうだね、円覚寺から行くんだろうから、その時の参拝の時間もあるね」

「あまり長くかかりすぎると、歩くのが面倒になって、和食になるかな」

「でも、あの和食は、マジで美味しいし、技術も高いよね」

「でも、史の言うとおりさ、洋食も捨てがたいねえ」

とにかく、自分が鎌倉を歩くような言い方をしてくる。


史は

「小町通りのお店でもいいけれど、混みそうだし」

「まあ、歩いて見て、里奈ちゃんと相談しながらで」

と言う状態。


すると美智子は、

「お土産は、ハムがいいなあ、それと和菓子」

続いて由紀

「私は、ラスクとかお菓子がいい」


史もは、そんな母と姉の「お土産要望」にクスッと笑い、

「じゃあ、行ってくる」

「たまには、お迎えに行くよ」

と、玄関を出ていった。


史を見送った由紀

「たまにはって何さ、本当は史が里奈ちゃんの家にお迎えに行くべき」

美智子も

「まあ、それが当たり前、ようやく気づいてきたか」

由紀

「本当に無粋でさ、でも、それで助かっている部分もある」

美智子

「え?何?意味が不明」

と由紀に聞き返すと、由紀は

「あのね、愛華ちゃんが、史が好きで仕方がないの」

「それで、土日に加奈子ちゃんと一緒に大旦那のお屋敷に泊まって」

「史の音大見学とか、カフェ・ルミエールとか都内散歩をするの」

「もちろん、私も付き合う」


美智子は、少し焦る。

「えーーー・・・何で史がいいの?」

「まだまだ、子供っぽくてさあ」

「でも、まあ、あの愛華ちゃんと加奈子ちゃんが来るとなれば、それなりの対応も必要だねえ・・・どうしよう・・・」


由紀は

「史としては、年末のお礼と親戚だからとしか考えていないよ」

「私も、そう思って対応する」


美智子も、それで頷いた。

「まあ、それでやるしかないねえ・・・」

「後々の問題には出来ない関係だねえ」

しかし、美智子は、少々不安を感じている。


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