史の昼寝と秘伝のケーキ?
年末のコンサートから年始の一族の集いまで、あまり休みがなかった史は、久々にゆっくりとしている。
いつもは、何かと文句を言ってくる姉の由紀も今日は勉強をしているらしい。
史としては、それだけでも気楽な状態になっている。
しかし、それでも史は様々考えることはある。
「うん、音楽史かあ・・・」
「特に演奏が嫌いではないけれど、それを仕事にしたくなかった」
「愛華ちゃんには感謝だなあ」
「気が付かなかったことだった」
「でも、音楽史を仕事にするとなると、たくさん演奏を聴いて」
「その前に、音楽理論かな」
「とにかく大学に言ってみないとわからないなあ」
と、まず、音大に出向くことを考える。
「いつでも、都合のいい時と言っても、放課後とか土日だなあ」
「姉貴を連れて行かないと、またポカリされそうだし」
「どうせ、帰りにケーキとか言い出すし」
「ああ、面倒な姉貴だ」
「何で、あんなに面倒なんだろう」
と、つい由紀に文句の一つ。
史は、また別のことを考える。
「音楽史を勉強すると・・・」
「将来は音大の先生かなあ」
「演奏家を目指さないんだから」
「普通の企業で音楽史専門の学生を採用ってないなあ」
「そうなると、父さんと同じで、先生になるんだ」
そんなことをブツブツ考えていると、結局眠くなってしまった。
史は、眠いので、「昼寝」をすることにした。
「いいか、たまには」
「マジ、眠いや」
「何しろ、姉貴が静かなのが一番」
そう思うと、うれしくなった。
そして、ベッドに潜り込んだ。
眠りにつくのは、早かった。
ほぼ、二分間ぐらいで、すでに寝息を立てている。
史が静かなので、母美智子と由紀が見に来たけれど、史は全く起きる気配がない。
美智子
「あの寝顔、子供の時と全く同じ」
由紀
「寝ている時だけ可愛い」
「起きていると、時々私の文句を言うから、ポカリしたくなる」
美智子
「それは由紀が、家事をサボるし手抜きするからでしょ?」
由紀
「それは・・・うん・・・」
美智子
「史はずっと事件もあったし、頑張っていたから疲れも出たんだよ」
由紀
「そうだね、ここで休ませないと、また風邪ひいて大騒動になる」
美智子
「ねえ、由紀、それでも史が起きたら楽しみだね」
由紀
「うん、史には内緒だったんだよね」
美智子
「秘伝のケーキさ」
由紀
「うふふ・・・史、どんな顔するかなあ」
史は、まったくスヤスヤの状態。
さて、どんなケーキが出来ているのやら・・・




