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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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カフェ・ルミエールと地域のつながり

史の怪我の決着が「一応は」ついたことで、マスターもほっとしている。

「ああ、それがいいかな、史君には・・・あの女の子だろ?」

「史君が開店の時、スピーチした時に、支えてくれた女の子だよね」


涼子も、覚えていたらしい。

「そうだね、里奈ちゃんって女の子だよね、史君にはお似合いかなあ」

「ああいう機転がきいて、さっと動く女の子がいいな」

「史君は何しろおっとりしているからね、それも魅力だけど、時々弱い」


二人でそんな話をしていると、三輪担任と学園長が、入って来て、カウンター前の席に座った。


「ああ、大変でしたね」

マスターが声をかけると、三輪担任が頭を下げる。

「いえいえ、ご心配かけまして」


「いや、今回は手出しはしていないからさ」

マスターは少し笑う。


「史君もねえ、なかなか人気があるんですが、やはり、中にはそれを気に入らない生徒もいましてね、こういう事件が起きるのです」

学園長も、少し悩んだ顔になる。


「いえいえ、そういう苦労も、学園長も大変ですねえ、なかなか出来ませんよ」

「ここの店で、ゆっくりくつろいでください、どんな愚痴でも聞きますよ」

マスターは、二人の前に水割り、涼子は小さなマルガリータのピザを置いた。


「本当に助かります」

学園長と三輪担任が、少しくつろいでいると、他の客がカウンターに近付いて来た。


「私、地域の自治会長している橋本と申します」

「学園長様ですか?」

その客は自治会長の橋本と名乗った。


学園長も席を立ち、

「はい、学園長の山本です」

名刺を渡す。


「それでね、学園長、たいしたことではありません」

橋本は、少し笑っている。


「と、申しますと?」

学園長は、少しわからないようす。


「いや、一緒に仲良く飲みましょう、地域の人も学園を応援したいので」

橋本は、そのままカウンター前に座ってしまった。


「ああ、それは助かります、すごくうれしい話ですよ」

学園長もほっとした顔。


「ああ、そうですね、地域オーケストラもありますしね」

「この店は、原則、地域密着です」

「大いに、地域の歓談の場所としてお使いください」

「何しろ、料理の素材は地産地消なので」

マスターもうれしそうだ。



その後は、自治会長の仲間も加わり、学園と地域のつながり強化や、カフェ・ルミエール楽団の地域行事参加まで話が発展。


途中で、涼子が一言

「これで歓送迎会、暑気払い、忘年会はここで決定ですね!」


全員が大笑いになっている。



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