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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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披露宴演奏の練習(1)

豪華にして美味なランチの後、史と由紀、加奈子と愛華は、マスターの披露宴で演奏する曲の練習をすることになった。

曲としてはバッハのヴァイオリンとピアノのためのソナタを加奈子と、メンデルスゾーンの「歌の翼に」を由紀と、モーツァルトのフルートソナタを愛華となっている。


練習自体の順番も、その順番になった。


まず、加奈子は

「う・・・何か緊張する」

と言ったけれど、史がすぐに前奏を弾き始めてしまったので、戸惑っていることはできなかった。

由紀は

「ふむ、史らしい、几帳面な伴奏だ、ほめてあげる」

と珍しく素直に演奏に聴き入っている。

愛華は

「うわ・・・悔しいくらい、息がピッタリ・・・」

「私、どうしよう、上手に合わせられるかなあ」

と、また顔を赤くして胸がドキドキするのか、抑えている。


加奈子との曲が終わり、次は由紀になる。

由紀

「この曲は定番だから」

と、何も緊張することがない。

いつものように軽やかに歌い上げる。


加奈子は、それを聞いていて

「うわーーー・・・由紀ちゃん、上手い!マジ?」

「声がきれいだなあ」

「史君も、キラキラ系で音を輝かせて弾いている」

と、ほぼウットリ状態。


愛華は、ますます緊張が高まった。

顔がかなり赤い。

「う・・・さすが姉と弟だ、息がピッタリどころじゃない・・・」

「どうしよう・・・加奈子ちゃんも上手だし、由紀ちゃんはプロ級だなあ」

「私がヘマしたら・・・あかん・・・」

「史君に嫌われたら、生きていけん・・・ああ、どないしよう」

既に脚も震えているけれど、由紀の歌は終わってしまった。

つまり、次は愛華の番になる。


そんな緊張しまくりの愛華に史が声をかけた。

史としては愛華とは初めて音を合わせるので、珍しく気を使っている。


「愛華ちゃん、少し早めに弾くよ」

「ピリッと引き締めたいから」


愛華は

「え?・・・あ・・・はい!」

自分でも恥ずかしいほど、声が小さく、その上、声が裏返ってしまった。


そんな愛華を見て由紀は内心で

「やばいほどカチンコチン・・・」

加奈子も

「愛華ちゃん、本番大丈夫かなあ・・・って、まだ練習もしていないけれど」


さて、そんな状態など察知していない史と愛華の練習が始まった。

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