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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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披露宴(5)それぞれの会話

マスターは、泣き出してしまった涼子の手を強く握った。

そして

「大丈夫だ、涼子、みんなわかっているから」

と、声をかける。

そして涼子は、ようやく涙を拭いて、正面を向く。


晃は話を続けた。

「そして、愛の女神が、またしてもこの二人に素晴らしい贈り物を授けてくれました」

晃が、美智子に目配せをすると、美智子は祥子を抱きながら涼子に向かって歩きだす。

そして、美智子の腕から涼子の腕に、祥子が移った。

晃は

「はい、まさに天使そのものの、祥子ちゃんを、賜ったのです」

ここで、本当に地鳴りのような拍手に、マスター、涼子、祥子が包まれる。


晃は、続けた。

「ご来場の皆様、この三人を、本当に末永く見守ってください」

「そして、三人が四人でも五人になってもかまいません」

「ここにいる全員で、マスターの一家の幸せを願おうではありませんか」

今度は、マスター一家にも晃にも、大きな拍手が寄せられた。



さて、晃の話はそこで終わり。

その後は、食事や飲み物が運び込まれ、宴会が始まった。

また、やはり料理人のマスターの招待客であるので、日本を代表するような名シェフや料理人の挨拶が続く。

そして、その人たちは挨拶を終わると、必ずマスターに酒を注ぎに来る。

マスターも、少し顔を赤らめながら、丁寧に応じている。


そんなマスターに涼子が

「ねえ、飲ますほうが飲まされるほうになったよね」

するとマスター

「ああ、全部師匠とか知り合い連中だから断れないねえ」


晃もマスターに酒を注ぎに来た。

「涼子さんを泣かせちゃったなあ」

ニヤリと笑う。

マスターは苦笑い。

「本当に、晃さんは女の心を操るのが上手だ」


すると涼子

「全くマスターとは比べ物にならない」

クスッと笑う。

美智子も涼子の前に来た。

「でも、そういう不器用なマスターだから安心なんだよね」

涼子は

「うん、その通り、この人は私がいるから持っているの」

笑っている。

マスターが頭をかいていると、大旦那と奥様もやってきた。

大旦那

「佳宏、良かったな、これで安心した」

奥様は涼子に

「本当に涼子さんには、どこまで感謝していいのかわかりません」

涼子はまた涙ぐんでいる。



さて、披露宴の司会が、史と由紀から、ホテルの披露宴担当に変わった。

それは披露宴の中で、史と由紀、そしてカフェ・ルミエール楽団が演奏をするためである。

そして、マスターと涼子は驚いた。

その「演奏家たち」の中に、洋子、奈津美、結衣、彩、美幸が加わっているのである。

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