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カフェ・ルミエール  作者: 舞夢
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クリスマスコンサート(3)

開演間近となった。

ホールには、由紀と史の学園の生徒や先生方、校長の顔も見える。

また、地域オーケストラであるから、地域の人々も数多い。

自治会長や産直市メンバーの人たちの顔を多く見える。

もちろん、先にきていた音大生や音大の先生、プロの音楽家たちも多いようだ。

さて、そんな中、大旦那と奥様が現れた。

まず、晃、美智子に声をかけた。

大旦那

「ああ、今日はご苦労さん、楽しみだな」

晃は笑っている。

「史が珍しく本気モードです」

美智子は不安顔。

「どうなることやらと」

奥様が美智子の肩を抱いた。

「大丈夫よ、美智子さん、史君も由紀ちゃんを応援しましょう」

そんなことを話していると、ホールは超満員、立ち見の人もいるようだ。


大旦那が晃の顔を見た。

「私たちは、舞台裏に」

晃も頷いた。

「そうだね、一人でも多くのお客様に座ってもらおう」

ということで、全員が舞台裏に回った。


カフェ・ルミエールの一行と、里奈も舞台裏にいた。

マスターは

「ご苦労様です、大旦那、奥様」

しっかりと頭を下げる。

大旦那は、マスターの肩をポンと叩き

「いやいや、大盛況で何より」

といいながら、洋子、奈津美、結衣、彩、美幸、そして里奈にも頭を下げる。

大旦那に頭を下げられた洋子たちは、かなり恐縮顔。


史と由紀も、そんな様子を察したのか、大旦那に挨拶に来た。

「今日はありがとうございます」

と、キチンと頭を下げると、由紀もそれにならう。

大旦那は、史に

「ああ、俺のことはいい、演奏に集中してくれ」

と、史に笑いかける。


史は

「はい!わかりました」

と、また頭を下げ、舞台袖口に向かって歩いて行く。

そんな史に里奈が走り寄って、史の手をギュッと握る。

史は、少しうれしそうな顔をするけれど、すぐに真顔に戻った。


そんな史を見ていた由紀が、大旦那たちに

「今日の史は、少し怖いくらいなんです」

「気合が入っているけれど・・・」

と、不安顔。


そんな由紀にマスターが声をかけた。

「由紀ちゃん、心配いらない」

「史君は、やる時はやる、すごい集中力のある子だから」


ただ、舞台裏の話は、そこまでだった。

開演ブザーがなり、第一曲目の「バッハのピアノコンチェルト」のアナウンスが流れた。


そして史は、指揮者の榊原と一緒にステージに出ていく。

コンサートホールは、ものすごい拍手に包まれている。


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